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Report

2017.1.12

医療・介護にAI活用 厚労省が本格的な検討を開始 ビッグデータ蓄積にも本腰

 


《 12日の有識者会議 》

医療や介護の分野で人工知能(AI)を有効に使っていくためには、どんな戦略が必要になるのだろうか? 厚生労働省は12日、新たな有識者会議を立ち上げて本格的に検討を開始した。
 
実際に活用できる領域を定め、安全性を確保しつつ現場に普及させる施策を立案する。より合理的で質の高いサービスを提供できるようにしたり、業務の効率化によって職員の負担を軽減したりすることが狙いだ。最新の内容にアップデートされた正確な情報に、誰でも簡単にアクセスできる環境の整備も目指していく。今年の春ごろには報告書をまとめる。政府の成長戦略に反映させ、構想を具現化していくステップに移りたい考えだ。
 
会議に出席した塩崎厚労相は、「AIは医療・介護に大きな変革をもたらす。これまでにない新しい価値を生み出すことができるのではないか」との見解を表明。「我が省で明確なビジョンを策定し、国民・患者がメリットをしっかり享受できるようにしていく。必要があれば制度改正・法改正もしなければならない」と述べた。
 

 見守りやケアプラン作成にもAI

 
AIの活用が想定されている範囲は広い。膨大な情報を取り込んで分析することで、個々の特性に応じた最適なアプローチや発症前の病気の探知、新たな治療法の開発、創薬、早期の公衆衛生対策なども可能になるとみられており、医療経済に与える影響は極めて大きそうだ。介護の分野では、専門職のサポートや生産性の向上に役立てられる可能性が高い。書類の作成や引き継ぎ、見守りにかける時間を大幅に減らせるほか、自立支援の観点でより効果的なケアプランを増やせると期待されている。
 
厚労省は今後、AIの栄養源となるビッグデータの蓄積・管理にも力を注いでいく。12日には「データヘルス改革推進本部」も開催。既存の制度の垣根を越えて、医療・介護・健康に関する様々な情報を収集して整理し、一体的に機能するプラットフォームの構築に努める方針を確認した。2020年度には本格稼働までこぎ着けたいという。塩崎厚労相は会合で、「幸い日本には皆保険があり、これまで基本的なデータが保存されてきた。うまく活かせば世界をリードできる可能性もある」との見方を示した。


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