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介護保険最新情報Vol.582

2017.3.14

昇給の仕組み明確化を 処遇改善加算、新たなルールや書類の様式を通知 来月拡充へ

 


介護職員の賃金を月額で1万円程度引き上げるため、来年度の臨時改定で実施される「処遇改善加算」の拡充 ー 。厚生労働省は9日、算定のルールや必要な手続き、書類の様式などをまとめた通知を更新し、都道府県などに発出した。現行の内容をおおむね踏襲しつつ、今回の見直しを反映する形で加筆・修正を行っている。「介護保険最新情報」のVol.582で周知した。
 
介護保険最新情報Vol.582
 
4月1日からの「処遇改善加算」の拡充は、深刻な人手不足の解消に向けた施策の一環。新たな「キャリアパス要件III」を他の全ての要件とともに満たせば、加算率が最も高い区分を取得できることとされた。
 
「キャリアパス要件III」では、一定の基準にもとづいて定期的に昇給させる仕組みを設けていたり、経験や資格などに応じて給料を引き上げていたりすることが求められる。キャリアを伸ばせば待遇が良くなっていく制度の導入を促す、という趣旨だ。厚労省が今回の通知で示した「キャリアパス要件III」の解説を整理すると、以下のようになる。
 

キャリアパス要件III
 
次のいずれかに該当する仕組みを設けていること
 
1. 経験に応じて昇給する仕組み :「勤続年数」や「経験年数」などに応じて昇給する仕組みであること
 
2. 資格に応じて昇給する仕組み :「介護福祉士」や「実務者研修修了者」などの取得に応じて昇給する仕組みであること。ただし、介護福祉士の資格を持った状態で入ってきた職員についても、昇給が図られる仕組みであること。
 
3. 一定の基準にもとづき定期に昇給を判定する仕組み:「実技試験」や「人事評価」などの結果にもとづき昇給する仕組みであること。客観的な評価基準や昇給条件の明文化も必要。
 
○ 設けた仕組みについて、就業規則などの明確な根拠規定を書面で整備し、全ての介護職員に周知していること

 
厚労省の担当者は、「通知には具体例を書き込んでいるが、『他はいっさい認めない』という意味ではない。実際にどんな基準で昇給させるかは、事業者がある程度の裁量を持って決められる。例えば民間資格を用いることも可能」と説明。「重要なのは基準が明確になっていて、事業所内に共通の認識ができていること。キャリアアップと賃上げの仕組みについて、皆がきちんと把握している状態にして欲しい」と呼びかけている。
 
通知の中でも、「周知・確認等について」という項目の記載を拡充。「職員から加算に関して照会があった場合は、書面を用いるなどして分かりやすく回答すること」などと指導している。厚労省は近くQ&Aも出す予定だ。


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