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Report

2017.4.26

今年中にルール整備を 規制改革会議、「混合介護」の解禁を訴える意見書

 


《 会合後に会見する大田議長 25日 》

政府の「規制改革推進会議」は25日の会合で、介護保険が適用されるサービスとそうでないサービスを組み合わせた「混合介護」のより柔軟な提供を認めるよう求める意見書を発表した。ルールを明確にするガイドラインを今年中に作り、早期の実現につなげるべきと訴えている。今年6月にも策定する答申に盛り込み、政府の閣議決定に反映させたい考え。今後、厚生労働省や与党との詰めの調整を本格化させていく。
 
厚労省は現在、保険内・外のサービスを明確に区分するよう指導している。規制改革推進会議が目指すのはこの規制の緩和だ。両者を1つのパッケージにまとめ、自由な価格で売り出せるようにしてはどうかという。例えば、訪問介護で家族の分の食事や洗濯、掃除を一緒に済ませたり、通所介護の時間内に買い物支援やマッサージを行ったりして、「介護報酬+α」の料金を徴収する案が出ている。このほか、ヘルパーの「指名料」や「時間指定料」を設定できるようにする構想も浮上した。利用者の選択肢が増えて利便性が向上するほか、収益を伸ばしたい事業者のチャンスを大きく広げることになるため、業界の活性化や職員の処遇改善に寄与すると期待されている。
 

 保険外をプランに位置付けて提供

 
規制改革推進会議は意見書で、今後の急激な高齢化や逼迫する国の財政、マンパワーの不足などを勘案し、「現状に照らせば介護保険サービスだけで国民の多様なニーズに応えていくことは難しい。保険外サービスを一体的に提供する必要があることは明らか」と主張。「希望する介護を受けられない高齢者やその家族の苦労は切実」「きめ細かいニーズに応える多様なサービスを選択可能にし、在宅介護の限界点を引き上げる」などと理解を求めた。
 
加えて、「生じ得るデメリットを極小化する制度上の工夫」も新たに打ち出している。判断能力が衰えた高齢者が過度な負担を強いられたり、自立支援の理念が形骸化したりする事態が心配されていることを考慮し、
 
○ 多職種によるアセスメントを経たうえでのケアプラン策定を促進する
 
○ ケアマネジャーが自立支援・重度化防止の観点を踏まえて保険外サービスをケアプランに位置付ける
 
○ 事業者が契約時に説明すべき事項や契約解除について留意すべき事項を明示する
 
○ 苦情処理の体制などについての一定の条件を満たした事業者のみに保険外サービスの柔軟な組み合わせを認める
 
の4つを提案した。
 
ただし業界では、「保険外サービスを使える人ばかりが優遇される」「お金のない高齢者にサービスが行き届かなくなる」といった慎重論も多い。今後のプロセスでは、「デメリットを極小化する工夫」をさらに拡充することも交渉カードになりそうだ。内閣府の担当者はこの日の会合後、「反発が強く調整はかなりハード」と話した。最終的にどんな形で決着するか、今はまだ流動的だと説明している。


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