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Report

2017.4.27

介護報酬改定へ審議会が議論開始 論点に生活援助や科学的介護、通所、処遇改善

 


《 社保審・介護給付費分科会 26日 》

介護報酬を議論する社会保障審議会・介護給付費分科会が26日に会合を開き、次の2018年度の改定に向けた議論を開始した。
 
厚生労働省は現時点で想定している主な論点を提示。生活援助を中心とする訪問介護の人員基準を緩和し、それに合わせて報酬を引き下げることの是非を盛り込んだ。エビデンスに基づく効果的な自立支援を重視する「科学的介護」を推進したり、見守りセンサーやICT、ロボットを活かした効率化を促したりすることも含まれている。
 
今後のスケジュールはおおむね例年通り。これから月2回程度のペースで開催し、秋から具体的な施策を固めていく各論の協議に入る。年末に大枠の方針を決定し、1月下旬か2月上旬には新たな報酬・基準をアナウンスする予定だ。
 
厚労省はこの日、
 
○ デイサービスとデイケアの役割分担・機能強化
 
○ 小規模多機能や定期巡回・随時対応サービスなどの提供量の増加、機能強化、効率化に向けた人員基準・利用定員のあり方
 
○ 特養の医療ニーズや看取りへの対応力をさらに強化する仕組み
 
○ 入院・退院時のケアマネジャーと医療機関の連携の強化
 
○ 新たな「介護医療院」の報酬・基準のあり方
 
などの論点も提示した。このほか、障害者も受け入れる「共生型サービス」やケアマネの「特定事業所集中減算」、介護職員の「処遇改善加算」などのあり方も重要なテーマとなる。
 

「生活援助は家事の代行ではない」

 
議論のキックオフとなった今回の会合では、現場の関係者や有識者で構成する委員が意見を交換した。大きな焦点となる生活援助の見直しには反発が出ている。
 
民間介護事業推進委員会の稲葉雅之代表委員は、「生活援助は単なる家事の代行ではない。利用者の自立を支える専門的なサービスであることを踏まえるべき」と牽制。連合の伊藤彰久生活福祉局長は、「サービスの質が確保されるのか非常に心配。丁寧に検討を進めて欲しい」と要請した。
 
「科学的介護」の推進についても慎重論があがった。認知症の人と家族の会の田部井康夫理事は、「自立だけが介護の成果だと括られてしまうと、なんとか状態を維持している認知症の人にとって非常に厳しい」と指摘。日本介護福祉士会の及川ゆりこ副会長は、「利用者のQOLをどう守っていくかを第一に考えていくべき」とくぎを刺した。一方、日本経団連の井上隆常務理事は、「保険料は上がり続けている。制度の持続性を高めるためには、給付費の伸びをできるだけ抑制していかなければいけない。自立支援の視点は非常に重要」と主張した。


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