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Report

2017.9.7
= 社保審・介護給付費分科会 =

介護の技能実習生、就労から半年後に人員基準の算定対象へ 厚労省方針

 


《 社保審・介護給付費分科会 6日 》

厚生労働省は6日の審議会の会合で、今年の11月から介護の現場に受け入れられるようになる外国人の技能実習生について、介護報酬のルールでどのように扱うか明らかにした。訪日後の2ヵ月間の研修を済ませた後、働き始めてから6ヵ月が過ぎれば人員配置基準の対象としてカウントするのを認めると説明。日本語能力試験の「N2」以上を取っている人は例外で、研修を終えればすぐにカウントできるとした。近く通知を出して明確化する方針だ。
 
技能実習制度の枠組みで外国人を受け入れる背景には、深刻さを増しているサービスの担い手の不足がある。厚労省はすでに、からだの衰えた高齢者を支えるという特性を踏まえた介護独自の要件を固めた。例えば、
 
○ 実習生は1年目で日本語能力試験の「N4」程度、2年目で「N3」程度のコミュニケーションスキルがないといけない
 
○ 設立から3年が経過していない施設・事業所と訪問系のサービスは受け入れられない
 
○ 実習生5人につき1人以上の指導員を配置し、そのうち1人は5年以上の経験を持つ介護福祉士か看護師でなければいけない
 
などを規定する予定だ。実習生が訪日してから受けるべき研修についても定める。どの職種も2ヵ月間(320時間)は必須だが、そのうち240時間は日本語の学習に、42時間は介護の基礎の修得に割くよう求めていく。ただし、日本語能力試験の「N3」以上をクリアしていたり、母国で事前に研修の一部を終えていたりした場合は、時間数を省略できるようにする考えだ。
 

「サービスの質が守れるのか」

 
実習生を介護報酬のルールでどう扱うかは、既存の経済連携協定(EPA)のスキームを参考にして決めたという。フィリピンやインドネシアから来た介護福祉士の候補者は、訪日後の研修を経て仕事に就いてから半年後に人員配置基準の算定対象にできる。日本語能力試験の「N2」以上の人は例外で、就労直後から算定対象にできるとされている。厚労省はこれを踏襲する意向を示した。
 
異論を唱えたのは連合の伊藤彰久生活福祉局長。「EPAと技能実習では、その目的も外国人の要件も訪日前の研修の内容も全く異なる。単にEPAを参考にルールを決めるのは妥当なのか」と問題を提起した。加えて、「サービスの質や利用者の安心・安全、実習生の権利が本当にしっかり守られるのか。改めてきちんと検討すべき」と促した。厚労省の担当者は、「制度がスタートした後で問題がないかしっかりと検証していく。現場の意見も聞きつつ、必要があれば見直しを検討していきたい」と理解を求めた。

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