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Report

2017.9.27
= 社保審福祉部会・人材確保専門委 =

介護職のキャリアパス実現へ報告書 リーダー研修を整備 介護福祉士の養成も見直し

 


《 人材確保専門委 26日 》

介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて −− 。深刻な人手不足の解消につなげる方策を協議してきた厚生労働省の「福祉人材確保専門委員会」が26日、そんなタイトルの報告書をまとめた。
 
第11回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会 資料
 
入門的な研修を新たに設けて担い手の裾野を広げる、介護福祉士の養成カリキュラムを見直して資質や社会的評価を高める、より高い能力を持つ現場のリーダーを育てる研修プログラムを設ける。柱はこの3本だ。実施できる医療的ケアを増やす案もあったが、「現状をきちんと精査したうえで考えるべき」といった慎重論に押されて後退した。今の喀痰吸引や経管栄養のサービスの質と量、研修の体制に不備がないかなどを今年度中に詳しく調べ、その結果を踏まえて検討し直すこととされている。
 
入門的な研修は、資格を持っておらず介護の仕事をしたことのない人がターゲット。短い時間で基本を学べる機会を用意し、関心を抱いた人に実際に参入してもらえる環境を作る狙いだ。厚労省はすでに、来年度から全国的な仕組みとして導入する方針を決めている。簡単なケアや衣服の着脱、制度の概要、緊急時の対応など、最低限の知識・技術を身に付けてもらう内容にするという。これを修了した人には、その後の「初任者研修」や「実務者研修」の時間の短縮を認める。具体的な科目などは今年度末までに示す予定。
 

 新カリキュラム、2019年度に導入へ

 
介護福祉士の養成カリキュラムについても、見直しの具体像を今年度末までに提示する。1年の周知期間を経て2019年度から施行する計画だ。今回はその方向性を明らかにした。複雑化・多様化・高度化しているニーズに対応できる資質を備え、自立を支える質の高いサービスを実践する介護職のグループで中心的な役割を担う −− 。報告書ではそんな姿を描いている。介護過程の展開や認知症への対応、多職種によるチームケア、フォロワーシップなどの学習をより充実させる方針を打ち出した。「養成課程で学んだ知識を統合し、現場で活かすための実践教育も必要」とも付記している。
 

 介護報酬のインセンティブも焦点

 
様々なレベルの人材を活かしつつ効率的かつ良質なサービスを提供していくためには、グループをまとめて牽引する優秀なリーダーの存在が欠かせない −− 。報告書の軸となる考え方の1つだ。一定のキャリアを積んだ介護福祉士がリーダーになることを想定。利用者や家族をみる観察力、適切な選択を導き出す判断力、多職種と肩を並べるコミュニケーション力、後輩を導く指導力、マネジメント力などが必要になるとした。こうした教養を働きながら身に付けられるよう、分野ごと(科目単位)に修得できる研修プログラムの創設を目指すと説明。厚労省の担当者は、「来年度の前半のうちには、リーダー研修の具体的な内容を提案できるようにしたい」と話した。報告書では介護報酬によるインセンティブの必要性にも触れているが、実際に導入するかどうかは次の改定や処遇改善をめぐる今後の議論に委ねられる。

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