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2017.6.14

行き場がない… 「無届けハウス」の約7割が「ケアマネから紹介を受けた」

 


《 高齢者住宅財団の調査レポート 》

国から委託を受けて未届けの有料老人ホームを調査していた高齢者住宅財団が、結果をまとめたレポートを公式サイトで公表した。
 
未届け有料老人ホームの実態に関する調査研究事業
 
それによると、およそ7割の施設がケアマネジャーから入居者の紹介を受けたと回答。家族などの支援が得られず、心身の状態から自宅で生活を続けていくのは極めて難しいが、受け入れてくれる介護施設もない ー 。そんな行き場のない高齢者に直面した専門職が、やむを得ず法令に違反する施設を選択肢に入れている実態が浮かんだ。
 
厚生労働省の調べによると、昨年6月末の時点で有料老人ホームは全国に1万2946施設ある。このうち9.3%(1207施設)が、老人福祉法で義務付けられた届け出を済ませていない「無届けハウス」だという。今回の調査は昨年11月、全国692の「無届けハウス」を対象に実施されたもの。32.5%の225施設から有効な回答を得ている。
 
入居者を紹介してもらったことがある機関・人を複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは70.7%の「病院や診療所」だった。以下、68.9%の「ケアマネジャー」、42.7%の「地域包括支援センター」、35.6%の「家族」と続いている。入居した理由では、「ひとり暮らしで家族等の支援がないため」が66.7%で最多。「病院から退院後、自宅に戻れないため(62.7%)」、「介護が必要になったため(58.2%)」も目立っていた。調査結果ではこのほか、
 
○ 運営主体の82.2%は株式会社・有限会社で、全体の63.6%の法人は居宅系の介護事業も運営している
 
○ 居室の面積が13平方メートルに満たない施設が44.6%にのぼる
 
○ 32.4%の施設に医療的ケアが必要な入居者がいる
 
なども報告されている。
 
「無届けハウス」は相対的に費用が安いものの、消防法や建築基準法で定められているルールがきちんと守られていないなど、ハード面に課題を抱えているところが少なくない。外部からのチェックが入りにくいため、不適切な対応や虐待などが生じるリスクも高いと指摘されている。高齢者住宅財団はレポートで、「届け出により情報の開示が進み、行政との関わりの中で質を向上させていくことが望まれる」と説明。厚労省も「まずは届け出を行うように働きかけて欲しい」と現場に呼びかけている。
 

 自治体の4割が「指導していない」

 
回答を寄せた105自治体のうち、40.0%の42自治体が「無届けハウス」への指導をしていない ー 。今回の調査ではそんな結果も明らかにされている。その要因では、「有料老人ホームに該当するか否かの判断が難しい(50.5%)」や「人員体制が整っていない(49.5%)」が多かった。

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