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Report

2017.7.6

生活援助は無駄なのか!? 人員基準の緩和をめぐり賛否両論 介護報酬改定の焦点に

 


《 社保審・介護給付費分科会 5日 》

厚生労働省は5日、来年度の介護報酬改定に向けた協議を進めている審議会で訪問介護を俎上に載せた。論点にあげたのは生活援助のあり方だ。人員基準を緩和して報酬を引き下げる案に加え、一部でサービスが過剰に提供されている可能性があるとの分析も紹介し、「どう考えるか?」と委員に投げかけた。
 
リアクションは分かれた。給付の適正化を図る方向を支持する声があがった一方で、それへの批判や慎重論も相次いだ。身体介護と生活援助を分けて論じるのも限界がある ー 。重度化を防ぐ機能の強化にウェイトを置くべき ー 。そんな意見も出た。具体策は今秋に提示される予定。次期改定の大きな焦点の1つとなる見通しだ。

第142回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
生活援助をめぐっては、市町村の裁量が大きい「地域支援事業」へ移す範囲を広げる構想もある。それをいったん見送った政府が新たに持ち出したのが、人員基準を緩和して報酬を引き下げる案だ。昨秋の審議会で説明し、今年の「骨太の方針」にも検討を深めていくと記載した。費用の伸びの抑制につなげることが狙いで、ヘルパーでなくても担えるようにする案などが浮上している。
 
厚労省は5日の会合で、財務省の問題提起も取りあげた。生活援助を中心としたサービスの実態を調べたところ、ひと月に100回を超えて利用しているケースが認められた(昨年10月審査分)という。先月27日に調査結果を公表した際に、「必要以上のサービス提供を招きやすい。1日に算定できる上限の設定など報酬のあり方を見直すべき」と注文をつけていた。
 

「丁寧に考えて欲しい」

 
「人員基準を緩和して役割分担すべき」「訪問回数に上限を設けるのは賛成」「段階的に地域へ委ねていくべき」。
 
厚労省の説明後、委員からはこうした主張が続出した。一方、「高齢者の在宅生活を支えるのに不可欠」「生活援助への評価が低すぎるのではないか」「介護離職ゼロを目指す方針に基いて慎重に検討すべき」といった反論も少なくなかった。
 
このほか、「生活援助と身体介護は一体的に捉えるべきもので、生活援助だけを切り出すような対応をすると利用者の生活基盤を壊してしまう」「変化や気付きの多職種への伝達や栄養状態の改善など、自立支援や重度化防止に役立つ機能を推進する視点から丁寧に考えて欲しい」といった意見も出ている。
 
訪問介護についてはこのほか、
 
○ 集合住宅におけるサービスの適正化
 
○ サービス提供責任者の役割や任用要件
 
なども論点にあげられた。

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