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Report

2017.7.26
= 社保審・介護給付費分科会 =

「特養に空床が出ている」 町村会が対策を要請 「なんでこうなったか整理すべき」

 


《 社保審・介護給付費分科会 19日 》

来年度の介護報酬改定に向けた協議を進めている審議会の19日の会合。特別養護老人ホームもテーマとなり、要介護度の重軽で入所に制限をかけている国への異論が自治体から噴出した。
 
第143回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
「小さな町などでは空きベッドが生じている。それにより施設運営が非常に窮屈になってしまった」。
 
こう問題を提起したのは、全国町村会の代表として参加している東京都奥多摩町の河村文夫町長。「23区では多くの待機者がいるようだが、私の町でも空きが出ている。前はこういう状態ではなかった。国は実態をちゃんと捉えているのか?」と疑問を投げかけた。
 
特養の空床の存在は、みずほ情報総研が昨年度に実施した調査の結果でも報告されている。開設後1年から10年の550施設のうち、26.0%の143施設で確認されたという。深刻な人手不足に加えて、2015年度から入所者を原則として要介護3以上の高齢者に限定したことや、軽度者を多く受け入れていると十分な報酬が得られないことも要因とみられている。貴重な介護資源が効率的に使われていないのではないか ー 。そう指摘する専門家もいる。
 

「元に戻すのが妥当では?」

 
河村町長はこの日の審議会で、「施設の経営そのものがどうなのか、というところまできているケースもある。それが町村の実態。なんでこうなったのか、ということもきちんと整理して欲しい」と要請。「大きな問題を抱えている地域がある。施設も在宅もトータルで有機的に機能させる方策を、次の改定に向けてしっかり議論してもらいたい」と注文をつけた。
 
また、認知症の人と家族の会の田部井康夫理事は、「要介護1、2の特例入所は狭き門。要介護3以上とした制限は撤廃すべき」と主張。「特養をめぐる状況もだいぶ変わりつつある。これからは要介護度だけで選別するのではなく、必要な人に必要なサービスを提供するという形に戻すのが妥当ではないか」と意見した。特養をめぐってはこのほか、看取りも含めた医療ニーズに応える体制を強化する方策も議論されている。

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