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Report

2017.8.24
= 社保審・介護給付費分科会 =

処遇改善加算、さらなる拡充は見送り 加算IV以下は見直しを検討 厚労省提案

 


《 社保審・介護給付費分科会 23日 》

厚生労働省は23日の社会保障審議会・介護給付費分科会で、介護職員の「処遇改善加算」を俎上に載せた。
 
今年度に実施した上積みの効果を、来年の3月に判明する実態調査の結果から詳しく分析・検証したうえで、引き続き検討していくことにしてはどうか ーー 。そう提案し、来年度の介護報酬改定ではさらなる拡充を見送る構えをみせた。ただし、自治体や現場の関係者からは追加の措置が必要との意見も出ている。最終的な判断を下すのは年末の予定。今後の政局も大きな影響を与えそうだ。
 
第145回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
厚労省はこのほか、加算率の低い加算IVと加算V(*)の見直しも論点に掲げた。より多くの要件を満たしたうえで、加算III以上を取得して欲しいという問題意識がある。実際に算定している事業所も少ない(ともに全体の0.8%)ため、委員からは廃止も視野に協議を進めるよう促す声が相次いだ。
 

 
介護職員の「処遇改善加算」は、深刻な人手不足を解消していくための施策の目玉だ。政府は昨年、月給を平均で1万円程度引き上げるとして拡充する方針を表明。ハイリターンの新たな区分(新加算I)を設けることに決め、今年4月の臨時改定で導入している。
 
厚労省は期待した効き目があらわれたか調べる方針だ。ただし、その結果をまとめられるのは来年の3月。開始する時期を今年10月に設定しているため、次の改定へ向けたプロセスには間に合わない。「ボーナスを増やすことで加算を還元する法人がある。半年ほど経ってから調査を行わないと、実態がうまく反映されない懸念が強い」。理由をそう説明している。加算をさらに拡充すべきかどうかといった議論は、データが十分に揃ってから始めるべきではないかという。
 

「さらなる底上げが必要」

 
「処遇の改善が十分に図られているとは言えない。取り組みを強化・継続する必要がある」。
 
全国市長会の代表者は23日の会合に、そう呼びかける意見書を提出した。全国知事会の代表者も、「人材不足に危機感を持っている。さらなる賃金の底上げが必要」と求めた。また、認知症の人と家族の会の田部井康夫理事は、「処遇改善は引き続き実施すべき」と主張。連合の伊藤彰久生活福祉局長は、「介護従事者全体の処遇改善に向けて議論すべき」と要請した。
 
委員からはこのほか、加算を基本報酬に組み込むべきだと訴える声もあがった。厚労省は秋にこのテーマを改めて議題とする考えだ。

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