広告
広告

Report

2017.8.26
= 社保審・介護給付費分科会 =

「困難だ」「時期尚早」 介護ロボ導入で人員基準を緩和、政府構想に慎重論相次ぐ

 


《 社保審・介護給付費分科会 23日 》

ロボットやセンサー、ICTなどの新たな技術を駆使した機器を普及させるために、どのような仕掛けを用意すればいいか ーー 。
 
来年度の介護報酬改定に向けた協議を進めている審議会の23日の会合では、このテーマも俎上に載った。委員からは、導入した施設・事業所の人員基準を緩和する案への異論が続出。加算などのインセンティブを組み込むことへの慎重論も出た。厚生労働省は今秋に具体策を明らかにする予定。
 
第145回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
次期改定の際に、介護報酬や人員・設備基準の見直しなど制度上の対応を行う ー 。
 
政府が今年の成長戦略に明記した方針だ。テクノロジをうまく取り入れてイノベーションを起こせば、介護職員の負担軽減や働く環境の改善、人手不足の解消、サービスの質の向上につなげられると見込んでいる。有効な施策を速やかに展開し、実際に役立つ機器の活用を加速させるよう促してきた。
 
厚労省は現在、特養や老健など40施設で効果をチェックする事業を行っている。試しているのは見守りの機器と移乗介助の機器。今月中には実証を終え、結果を取りまとめるステップに移る。秋に提示する具体策は、この結果をエビデンスとして立案する計画だ。このため、主に見守りの機器と移乗介助の機器を対象としたメニューになる見通し。それ以外のタイプについては、2021年度の改定を視野に引き続き検討されることになる。
 

 医師会、看護協会、老施協が慎重姿勢

 
「もともと少ない職員をさらに減らすのは困難だ」。
 
日本医師会の鈴木邦彦常任理事はこう述べ、ロボットなどの導入と人員基準を結びつける構想に否定的なスタンスをとった。
 
日本看護協会の齋藤訓子副会長も、「負担を軽減できる業務はあるが、安全管理など新たに発生する業務もあるはず。ロボットやセンサーを入れれば少ない人員でよいかというと、必ずしもそうではない」と指摘。全国老人福祉施設協議会の瀬戸雅嗣理事は、「今はまだ効果を検証している段階。報酬や人員基準の話をするのは時期尚早ではないか」と苦言を呈した。
 
一方、日本経団連の井上隆常務理事は、「人員基準の見直しを考えていくべき」と主張。日本介護福祉士会の及川ゆりこ副会長は、「サービスを利用する高齢者の立場からみてどうか、という評価が重要」とくぎを刺した。

広告
広告
 
 
 
 
 
広告