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Report

2017.12.12
= 社保審・障害者部会 =

共生型サービス、報酬・基準は? 訪問・通所・ショートの具体像固まる

 


《 社保審・障害者部会 11日 》

既存のジャンルの垣根を越えて高齢者と障害者をともに受け入れる「共生型サービス」。今年5月の法改正で来年度から新たに創設されることが決まっている。運営基準・報酬はどうなるのか? 厚生労働省が審議会で具体的な構想を明らかにした。
 
社会保障審議会障害者部会(第88回)
 
第153回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
介護保険と障害福祉、どちらかの制度で訪問・通所など対象のサービスを提供している事業所が希望すれば、基本的に全て共生型サービスの指定を受けられるようにする。片一方の運営基準しか満たしていないところについては、通常より低い単位数にするなどその報酬を別途設定してはどうかという。社会保障審議会・障害者部会が11日に了承。介護給付費分科会でも既にコンセンサスができており、13日にもまとまる審議報告にこの方向性が盛り込まれる。個々の単価など詳細は1月下旬頃に公表される見通し。
 

 対象サービスは3類型

 
共生型サービスの新設は、生活に困難を抱えている人を分野横断的に支えていく体制づくりの一環。人手不足が一段と深刻化していくと懸念されるなか、地域の限られたマンパワーをより効率的に活用していく狙いもある。
 
対象のサービスは、
 
○ ホームヘルプ(訪問介護、居宅介護、重度訪問介護)
 
○ デイサービス(通所介護、生活介護)
 
○ ショートステイ(短期入所生活介護、短期入所)
 
の3類型とされた。もっとも、介護保険と障害福祉の両方の運営基準を全て満たしている事業所であれば、現在も事実上の共生型サービスを運営することができる。ルールに従って高齢者と障害者をともに受け入れ、それぞれの制度から既定の報酬を得ればよい。
 

 報酬設定のルールは?

 
問題はどちらか一方の運営基準しか満たしていないところだ。厚労省は審議会でこの扱いを提示した。
 
原則として共生型サービスとして認めていくが、基準を満たしていない方の報酬は通常の水準とは差をつける −− 。これが基本的な考え方だ。例えば、障害福祉の基準を満たしているが介護保険の基準を満たしていないデイサービス。共生型サービスの指定を受け、ニーズに応えて高齢者を受け入れれば介護保険から給付費を得られるものの、その額は本来の介護報酬よりも低くなる。障害福祉の基準を満たしていない介護保険の事業所が障害者を受け入れるケースも、同様に元々の障害福祉の報酬より低くなるという。
 
厚労省は実際に単価を定める際のルールとして、
 
○ 介護保険の基準を満たしているが障害福祉の基準を満たしていない事業所の障害報酬は、現行の基準該当サービスを参考に設定する
 
○ 障害福祉の基準を満たしているが介護保険の基準を満たしていない事業所の介護報酬は、65歳を迎えた障害者の介護保険への移行に支障をきたさないようにする観点から、おおむね障害報酬の水準を担保する
 
の2点を掲げている。
 

 報酬は3段階のイメージ

 
厚労省はこのほか、質の高いサービスの提供に努めている事業所に加算をつける方針も示した。例えば、介護保険の通所介護が障害者を受け入れる場合。障害福祉の基準を満たしていなくても、サービス管理責任者(*)などの加配によって一定の専門性が保たれる体制をとっており、認知症カフェや健康教室といった地域に貢献する活動も行っていることを要件として、相対的に高い障害報酬を支払うとされている。それぞれの制度の報酬体系に組み込まれている各種の加算については、個々の要件を全て満たしていれば算定できるという。
 
サービス管理責任者
障害福祉の生活介護(デイサービス)で常勤1人以上の配置が求められている。一定の実務経験と研修が資格要件。
 
共生型サービスの報酬のイメージは以下の通りだ。「I」「II-1」「II-2」。厚労省はこの3つの段階に分けて整理している。

《 厚労省の提示資料を基に作成 》

 訪問は同じ報酬に

 
ホームヘルプのみ考え方が異なる。介護保険の訪問介護と障害福祉の居宅介護の報酬は基本的に同じだ。このため、どちらか一方の基準しか満たしていない共生型サービスも同等の単位数とし、報酬に違いは設けないとされた。
 
障害福祉の居宅介護の場合、ヘルパー3級や「重度訪問介護従業者」の養成研修(10時間)を終えた人でもサービスに入れる。報酬は3割減算されるルールで、厚労省は共生型サービスでもこの減算を適用していく意向を示した。こうした職員が介護保険の訪問介護を提供できる対象は、65歳になるまでその事業所を利用していた高齢障害者に限定するとしている。

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