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まとめ

2017.12.14
= 2018年度 介護報酬改定 =

居宅介護支援で決まったこと 管理者は主任ケアマネに 入退院時の加算は見直しへ

 


《 社保審・介護給付費分科会 13日 》

次の介護報酬改定をめぐる協議を重ねてきた審議会が13日に審議報告をまとめた。来年度から実施される施策の全容がいよいよ固まったと言っていい。何が盛り込まれているのか? 居宅介護支援について改めてまとめた。
 
第156回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
事業所の管理者は主任ケアマネジャーに限定される。ただし一定の経過期間を設けるという。厚生労働省は現在、これを3年間とする方向で調整を進めている。
 
医療機関との連携の強化を促す仕掛けも目玉の1つだ。入院時、退院時、平時の各シーンを想定。入院時情報連携加算と退院・退所加算は要件が改められる。日頃から主治医と情報を共有しておくことも求められていく。特定事業所加算の見直しにも、医療機関との連携を深める視点が含まれることになった。
 
事業者が担うべき最低限の役割は今より多くなる。運営基準の改正により、訪問介護の生活援助を多く位置付けたケアプランを市町村に届け出ることや、障害福祉の相談支援専門員との連携に努めることが義務化されることになった。公正・中立なケアマネジメントを確保する観点から、利用者や家族にあらかじめ説明しておくべきポイントも増える。
 
年明けにはこの内容が正式に決定される運びだ。基本報酬や加算の単位数は1月下旬ごろに公表される見通し。実際に加算を算定する際のルールやQ&Aなどの詳細は、年度末までに通知される。
 

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 居宅介護支援で決まったこと(審議報告の要約)

 

 医療との連携の強化、医療ニーズへの対応

 

《 入院時の連携 》

入院時における医療機関との連携を促進する観点から、以下の見直しを行う。

○ 居宅介護支援の提供の開始にあたり、利用者に対して、入院時に担当ケアマネの名前などを入院先の医療機関に伝えるよう依頼することを義務付ける。

○ 入院時情報連携加算について、入院後3日以内の情報提供を新たに評価するとともに、情報提供の手段(訪問するか否か)による差は設けないこととする。

○ より効果的な連携となるよう、入院時に医療機関が求める利用者の情報を整理した様式例を示す。
 
《 退院・退所時の連携 》

退院・退所後の在宅生活への移行に向けた医療機関や介護保険施設などとの連携を促進する観点から、退院・退所加算を以下の通り見直す。

○ 退院・退所時におけるケアプランの初回作成の手間を明確に評価する。

○ 医療機関などとの連携回数に応じた評価とする。

○ 医療機関などで開催されるカンファレンスに参加すれば上乗せで評価する。

また、退院・退所時にケアマネが医療機関などから情報収集する際の聞き取り事項を整理した様式例について、退院・退所後に必要な事柄を充実させるなど必要な見直しを行う。
 
《 平時からの連携 》
 
利用者が医療系サービスの利用を希望している場合などは、利用者の同意を得て主治医の意見を求めることとされているが、この意見を求めた主治医に対してケアプランを交付することを義務付ける。
 
訪問介護事業所などから伝達された利用者の口腔に関する問題や服薬の状況、モニタリングなどの際にケアマネ自身が把握した利用者の状態などについて、ケアマネから主治医などに必要な情報伝達を行うことを義務付ける。
 
《 末期がん利用者のケアマネジメントプロセスの簡素化 》

著しい状態の変化を伴う末期がんの利用者については、主治医などの助言を得ることを前提として、サービス担当者会議の招集を不要とすることなどにより、ケアマネジメントプロセスを簡素化する。
 
《 ターミナルケアマネジメント加算の新設 》

末期がんの利用者、またはその家族の同意を得たうえで、主治医などの助言を得つつ、ターミナル期に通常よりも頻回な訪問により利用者の状態変化やサービス変更の必要性を把握するとともに、そこで把握した利用者の心身の状況などの情報を記録し、主治医や居宅サービス事業者に提供した場合を新たに評価する。
 
《 医療機関などとの総合的な連携 》

医療・介護連携をさらに強化するため、特定事業所加算において、以下の全ての要件を満たすところをさらに評価する。

○ 退院・退所加算を一定回数以上算定している。

○ ターミナルケアマネジメント加算を一定回数以上算定している。

○ 特定事業所加算のいずれかを算定している。

注:ターミナルケアマネジメント加算の年間算定実績が確認できる2019年度から評価を開始。
 

 質の高いケアマネジメントの推進

 

《 管理者要件の見直し 》
 
居宅介護支援事業所における人材育成の取り組みを促進するため、主任ケアマネジャーであることを管理者の要件とする。その際、一定の経過期間を設ける。
 
《 地域で人材育成を行う事業者に対する評価 》

特定事業所加算について、他法人が運営する居宅介護支援事業所への支援を行う事業所など、地域のケアマネジメント機能を向上させる取り組みを評価する。新たな要件として、「他の法人が運営する居宅介護支援事業所と共同の事例検討会・研修会などを開催していること」を、「加算I」から「加算III」まで全ての区分に追加する。これまで「加算I」のみの要件だった、「地域包括支援センターが実施する事例検討会などに参加していること」については、新たに「加算II」と「加算III」にも求めることとする。
 

 公正・中立なケアマネジメントの確保

 

《 契約時の説明 》

利用者との契約にあたり、利用者やその家族に対して、利用者はケアプランに位置付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能であることを説明することを義務付ける。また、その事業所をケアプランに位置付けた理由を求めることが可能であることを利用者・家族に説明することも義務付ける。これらに違反した場合は運営基準減算を適用し、報酬を50%減額する。

また、例えば集合住宅居住者において、特定の事業者のサービス利用が入居条件とされ、利用者の意思、アセスメントなどを勘案せずに、利用者にとって適切なケアプランの作成が行われていない実態があるとの指摘も踏まえ、利用者の意思に反して、集合住宅と同一の敷地内、あるいは隣接する敷地内にある居宅サービス事業所のみをケアプランに位置付けることは適切ではないことを、運営基準の解釈通知に書き込んでルール化する。
 
《 特定事業所集中減算の対象サービスの見直し 》

特定事業所集中減算について、請求事業所数の少ないサービスや、主治医などの指示により利用するサービス提供事業所が決まる医療系サービスは対象から除外する。福祉用具貸与については、事業所数にかかわらずサービスを集中させることもできるため対象とする。具体的には今後、訪問介護、通所介護、福祉用具貸与の3サービスのみを対象とする。
 

 訪問回数の多い利用者への対応

 

訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用といった観点から、市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことが適当。ケアマネジャーが、統計的にみて通常のケアプランとかけ離れた回数(*)の生活援助を位置付ける場合には、市町村にケアプランを届け出ることとする。

*「生活援助の全国平均利用回数+2標準偏差」を基準として2018年4月に国が定め、6ヵ月の周知期間を設けて10月から施行する。
 
地域ケア会議の機能として、届け出られたケアプランの検証を位置付け、市町村は地域ケア会議の開催などにより、届け出られたケアプランの検証を行うこととする。また市町村は、必要に応じ、ケアマネジャーに対し、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用といった観点から、サービス内容の是正を促す。
 

 障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携

 

障害福祉サービスを利用してきた障害者が介護保険サービスを利用する場合などにおける、ケアマネジャーと障害福祉制度の相談支援専門員との密接な連携を促進するため、指定居宅介護事業者が特定相談支援事業者との連携に努める必要がある旨を明確にする。

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