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News

2017.12.18

介護福祉士の国試、今年度の申し込み者数は約9.6万人 昨年度から2割増

 


《 昨年度の国試の合格発表会場 》

やや持ち直した。21.7%の増加だ。
 
来年1月に筆記試験が行われる今年度の介護福祉士の国家試験。社会福祉振興・試験センターによると、受験を申し込んだ人は全国で9万6247人となっている。急激な減少が明らかになった昨年度(7万9113人)より1万7134人多い。一昨年度の6割程度の水準まで回復した格好だ。
 
現場で研鑽を積みながら資格を目指す「実務経験ルート」で挑戦する人が増えた可能性もある。ただし、十分なデータが揃っておらず要因はまだ判然としない。厚生労働省が現時点で確度が高いと考えていることは1つ。専門学校や大学などで学ぶ「養成施設ルート」の行程が変わった影響だ。段階的に国試の合格を必須としていく見直しが今年度からスタートしたため、早速チャレンジしようと手続きした学生が少なくないとみられている。
 
介護福祉士の国試の申し込み者は以前、今よりずっと多かった。一昨年度が16万919人、その前が16万2433人。それが昨年度、約8万人と一気に半減して業界に衝撃が広がった。多くの人が選択する「実務経験ルート」の要件に、最長で450時間の実務者研修(*)の修了が加わったことが大きいと指摘されている。専門職としての資質の底上げや社会的な評価の向上につなげるため −− 。そんな狙いで実行されたが、実際に働きながら研修をこなしていくには相応の気力と体力、時間が必要でハードルが高い。「資格に挑む人がこれだけ減っては元も子もない」といった批判があがり、その後の動向に注目が集まっていた。
 
実務者研修
初任者研修や旧ホームヘルパー2級課程を修了していれば320時間程度となる。さらに、旧ヘルパー1級課程を終えていれば95時間程度、基礎研修を終えていれば50時間程度まで短縮される。
 

 受講費の免除や人件費の補助も

 
厚労省は現在、多くの人が実務者研修をクリアできるように支援策を実施している。例えば経済的な負担の軽減だ。20万円を上限に受講費を貸したうえで、それから2年間にわたり介護職員として勤め続けた人を対象に返済を免除している。事業者をサポートする仕組みも用意した。実務者研修に時間を割く職員が仕事に出にくくなるケースを想定し、代わりの職員を雇うための人件費を補助する内容だ。また、介護福祉士の養成校へ通う人に入学金や毎月の学費などを貸したうえで、現場で5年以上働けば返済を免除する制度も設けている。これらの施策の窓口は、各都道府県の福祉部局や社会福祉協議会。具体的な条件などの詳細は、そこへ問い合わせれば確認できるという。
 
厚労省はこのほか、国試の受験者が急減した理由も含めて現状を詳しく把握するための研究事業も進めている。年度末にまとめるその結果を踏まえ、より有効な対策が打てないか検討を深めていく考えだ。

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