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News

2017.12.20

介護福祉士の8万円賃上げ、介護保険の枠内で対応へ 処遇改善加算の拡充も俎上に

 


《 厚労省 》

あくまでも介護保険制度のスキームの中で具現化していくことが想定されている。
 
政府の「人生100年時代構想会議」が19日に報告書をまとめた。勤続10年以上の介護福祉士に月額の平均で8万円相当の賃上げを行う −− 。これを算定根拠として、1000億円程度の公費を投じ介護職員の処遇改善を実施すると改めて書かれている。
 
実施時期は2019年10月。今月8日の閣議決定と同じく、「消費税率の引き上げに伴う介護報酬の改定で対応する」と明記された。この一文はやはり、介護保険の枠内に相応の仕掛けを組み込んで運用することを意味するようだ。そこまでは厚生労働省が明確に説明し始めている。少なくとも現時点では、税のみをリソースとする交付金の様な形をとることは選択肢に含まれていない。政府として方針を転換することがない限り、国民の保険料や高齢者の自己負担も含めて支えていく施策となる。
 
そもそも、「公費1000億円程度」という財源のスケールもそうした前提で見積もったという。政府は今回、10年以上のキャリアを持つ介護福祉士を常勤換算で約20万人と推計。彼らにひと月8万円、年間で96万円を支払うとすると、毎年おおむね2000億円の事業費が必要になる(8万円×12ヵ月×20万人)と考えた。介護保険の場合、自己負担を除いた給付費は公費と保険料で50%ずつ賄うことになっている。このため公費の出費はおよそ1000億円。国が500億円程度、都道府県と市町村が500億円程度と想定した。
 
介護保険には既に、介護職員の賃上げを目的として作られた専用の仕組みがある。「処遇改善加算」だ。実際に採用するかどうかは別として、これを再び拡充する案が俎上に載るのは間違いない。詳細は今後、介護サービスの事業者や有識者などで構成する社会保障審議会・介護給付費分科会で議論していく。
 
「2019年10月に間に合うように進める(担当者)」。厚労省は今のところ、そうした最低限のスケジュール感しか持っていない。現場の関係者からは、実際に対象となり得る人の範囲などの詳細を早期に明らかにするよう求める声が強まっているが、担当の老健局は来年度の改定をめぐる対応に追われている。具体的な議論が動き出すのは、早くてもこの対応が一段落した後ということになりそうだ。

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