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Report

2017.11.29
= 社保審・介護給付費分科会 =

通所介護、ADLの維持・改善で報酬増へ アウトカム評価を導入 厚労省方針

 


《 社保審・介護給付費分科会 29日 》

厚生労働省は29日、高齢者の自立支援や重度化防止につながる取り組みのアウトカムを報酬の多寡に反映させる仕組みを、来年度から通所介護に導入する方針を固めた。
 
指標には「Barthel Index(*)」を使う。評価期間の中で利用者のADLを維持・改善させた度合いが一定のレベルを超えている事業所が、その後の一定期間にわたって高い対価を得られるようにする。より効果的なサービスの展開を促すインセンティブとする考えだ。次の介護報酬改定に向けた協議を進めている審議会で提案し、委員から大筋で了承を得た。詳細は年度内に固めて通知する。
 
Barthel Index(バーセルインデックス)
広く用いられているADLを評価する指標。食事、車いすからベッドへの移動、整容、トイレ動作、入浴、歩行、階段昇降、着替え、排便コントロール、排尿コントロールの計10項目を5点刻みで点数化し、その合計を100点満点で評価する。
 
寄せられるデータの信頼性を担保するために、利用者の人数が一定以上に達しているところのみを対象とする計画。事業者が収益を優先して利用者を選定する「クリームスキミング」の対策として、要介護3以上が一定割合を超えていることも必須とする。サービスが機能訓練に偏ることのないよう、利用者の求めに応じて食事・入浴の介助を行っていることも前提にするという。こうした要件を全て満たした事業所が、評価期間を終えた後もBarthel Indexを測定し保険者へ報告している場合について、一段と高い報酬を支払う意向も示した。いわゆる「科学的介護」のエビデンスの構築などに役立てる狙いがある。
 
この日の会合では委員から、
 
「訪問介護など他のサービスの影響をどうみるのか?」
 
「ADLだけでなく活動や参加の視点も十分に勘案すべきではないか?」
 
「デイサービスの機能は孤立感の解消や家族の負担軽減なども含めて評価すべきではないか?」
 
といった疑問の声もあがった。厚労省の担当者は、「今回は試行的な意味合いもある。まずは介護報酬にアウトカム評価を組み込むことを優先させた。委員の指摘を十分に考慮して適切な制度を作っていきたい」と説明。今後、顕在化する課題を解消するアップデートを重ねていくとした。

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