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Report

2017.11.30
= 社保審・介護給付費分科会 =

見守りセンサーの導入で夜勤加算の要件を緩和 特養で実施へ 厚労省方針

 


《 社保審・介護給付費分科会 29日 》

介護ロボットを積極的に活用し、サービスの効率化や現場の負担軽減につなげていく −− 。政府が今年の成長戦略に描いたビジョンだ。厚生労働省は来年度の介護報酬改定に向けて、このビジョンを具現化するための施策の第一弾を用意している。
 
29日の社会保障審議会・介護給付費分科会。最新の技術を駆使した見守り機器を導入している特養・ショートステイを対象に、加算の要件を緩和して取りやすくしてはどうかと提案した。居室のセンサーで異変を検知するタイプや離床を把握するマット型のタイプなどを想定。詳細は年度末に固めて通知するという。委員はこれを大筋で了承した。
 
第153回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 
具体策に用いられるのは「夜勤職員配置加算」。現行のルールでは、夜勤を担う介護・看護職員の人数が最低基準より1人以上多ければ算定できる。
 
厚労省は今回、
 
○ ベッド上の入所者の動向を検知できる見守り機器を、入所者数の15%以上に設置していること
 
○ 見守り機器を安全かつ有効に活かすための委員会を設置し、必要な検討を行っていること
 
の2つを要件に加える案を提示。この両方を満たしている場合は、夜勤職員の数が最低基準を0.9人上回っていれば取得できるようにするとした。追加で配置する職員の勤務時間を1割減らせるため、現場は人件費の抑制や激務の緩和など一定のメリットが見込める。
 

「リスク管理の仕組みが不可欠」

 
もっとも、全ての委員が好意的に受け止めたわけではない。施策の根拠が判然としないことが理由の1つだ。厚労省はこの日の会合で、今年5月から特養など30施設で行っていた実証事業の結果を公表。見守り機器の使用後は夜間の職員による訪室の回数が減少した −− 。そうしたデータを報告したが、「n数が少な過ぎる」「安易だ」といった冷ややかな声もあがった。
 
日本医師会の鈴木邦彦常任理事は席上、「有効性、安全性、経済性をよりしっかりと評価していく仕組みが欠かせない。ヒヤリハットの共有も含めたリスク管理の仕組みも必要」と指摘。日本看護協会の齋藤訓子副会長は、「適切な使い方やとるべき体制、研修のあり方などのノウハウを施設側に提供すべき」と促した。厚労省の担当者はこれに対し、「リスク管理の仕組みづくりなどは重要なテーマ。関係省庁と連携しながら検討を進めたい。実証事業の結果を踏まえ、うまく使うためのノウハウも周知していく」と応えた。
 
委員からはこのほか、「利用者本位の視点を大切にして欲しい」「利用者のプライバシーが守られるようにすべき」といった意見も出た。

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