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《 2019.10.17 》
= 文書負担軽減専門委 =

介護の提出書類への押印、ルール明確化へ 3文書のみに限定 厚労省方針


《 16日の文書負担軽減専門委 》

介護現場の事務負担の軽減に向けて協議を重ねている専門委員会の16日の会合で、厚生労働省は当面の具体策を提示した。

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作成した書類を保険者などへ出す過程の簡素化が大きな柱の1つ。
 
紙ベースでやり取りする要因となる押印のルールを明確化し、事業所に求める機会を最低限まで減らす。書類の提出は一部を除いて郵送・メールを原則とし、役所の窓口まで持っていく手間を省けるようにする。年度内にも通知を出して実現を図る計画だ。
 
第4回社会保障審議会介護保険部会介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会 資料
 

 PDF送信でも可

 

専門委のこれまでの議論では、事業所の指定申請や報酬請求などに伴う押印に対する不満の声が相次いでいた。書類の原本性を確保するとともに、法人の意思として申請されたものであることを保証する意味合いがあるとされるが、「必要のないものもある」といった批判は多い。
 
厚労省はこの日、これから全国の自治体に守ってもらう基本的な考え方を提示。「法律に基づいて、申請者が介護サービス費の支給を受けることを認めるにあたり前提となる事項に関する申請について、押印を求めていく」とし、以下の3文書のみを対象とする方針を打ち出した。
 
○ 指定(更新)申請書
 
○ 誓約書(申請者が欠格要件に該当しないことを誓約する文書)
 
○ 介護給付費算定に係る体制などに関する届出書
 
どれも押印は正本1部に限定させるという。付表や添付書類などは原則不要とする。押印した書類のPDFをメールで送る方法も認めていく。また、オンラインの電子署名で済むようにする可能性も引き続き検討していくとした。



 更新申請、原則郵送・メールに

 

厚労省は今回、指定申請の関連書類の提出方法についても具体策を示した。
 
役所への持参を繰り返し求めると負担が大きくなることから、更新申請と変更届の書類は郵送・メールを原則とすると説明。事業所の運営に問題が見つかった場合などは例外として扱うとした。
 
新規の指定申請については引き続き議論を深めていく。自治体サイドからは、「対面での提出は指導の場として重要なケースも少なくない」との指摘がなされている。国が先月に行ったアンケート調査の結果では、全国の16都道府県が新規指定の際に窓口への来訪を求めていることが分かった。
 
厚労省は来月にも対応を決める構えだ。この日のディスカッションでは、「介護分野に初めて参入してきた事業者のみに書類の持参を求めてはどうか」との意見が出た。
 

 全面ICT化、2023年度にも

 

他方、専門委の委員の間ではWeb入力や電子申請、データ共有化、保管書類の電子化などを徹底し、事務の大半をオンラインで完結させる環境を整備するよう求める声が根強い。
 
厚労省はこれを中・長期的な課題と位置付けている。この日の会合では、第8期の計画期間が終わる2023年度までに一定の形を作り上げたいとした。ただ具体像を十分に描ききれていないのが実情で、どこまで成果をあげられるかは現時点では不透明だ。