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Report

《 2019.10.24 》

生活支援ニーズの急増、どう対応? 田中滋氏「介護職員が足りなくなる」


《 講演する田中滋氏 》

千葉の幕張メッセで開催されている展示会「第2回介護&看護EXPO」で23日、介護報酬を議論する国の審議会で会長を務めている埼玉県立大学の田中滋理事長が講演した。

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田中理事長はこの中で、75歳以上、あるいは85歳以上の高齢者が大幅に増えていくこれから2040年にかけて、地域の生活支援ニーズが急激に拡大していくと解説。食事や排泄などが自立していても、例えば浴槽を洗えない、シーツを干せない、ゴミを出せない、クリニックまで行けない、そうした高齢者が非常に増えるとの見方を示した。
 
そのうえで、「重い家事や通院などの手伝いを介護職員に任せたらどうなるか。介護サービスの担い手は足りなくなり、毎月の保険料もかなり高くなってしまう」と指摘。「その部分は医療・介護とは異なる生活支援ニーズとして対応しなければいけない。自助だけでなく互助、地域の住民・学生などの力も必要になる」との認識を示した。
 
現行の介護保険制度では、訪問介護のホームヘルパーが比較的状態の軽い高齢者の掃除や洗濯、ゴミ出しなどを担うケースが少なくない。財務省はこうした生活援助を、市町村の総合事業へ移して地域ごとに展開していくべきだと繰り返し主張しており、これが今後の制度改正をめぐる焦点の1つとなっている。



田中理事長はこのほか、「元気高齢者は非常に大切な地域資源だ。これから大幅に増える。職場から帰ってきた方々に、ぜひ地域の役に立って頂きたい。それ自体が介護予防にもつながる」などと語った。