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Report

《 2019.11.12 》
= 介護&看護EXPO =

豊島区、居宅のケアマネジメントで混合介護を試行 モデル事業スタートへ


《 豊島区・松田介護保険課長の講演 10月24日 》

介護保険が適用されるサービスとされないサービスを組み合わせる「混合介護」の推進に力を入れている東京都豊島区は今年度、居宅介護支援を対象としたモデル事業を新たに開始する。

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10月25日まで幕張メッセで開催されていた展示会「介護&看護EXPO」で同24日、豊島区・介護保険課の松田美穂課長が講演し概要を説明した。
 

「フィールドは変化していく」

 

月額で数千円の上乗せ料金を徴収し、利用者の住まいに最新のICT機器を設置。その生活状況を可視化したうえで、見守りや緊急時の対応、生活メッセージの配信、家族向けレポートの作成、多職種間の的確な情報共有、必要に応じたケアプランの見直しなど、よりきめ細かい“ワンランク上”のサポートを提供していく。
 
複数の事業所やICTベンダーなどが参画する。すでに公募・選定のプロセスを済ませており、早ければ今月中にも本格的に試行する段階に入る計画だ。利用者・家族の多様なニーズに応えていくことや、事業所の収益源を保険給付とは別に確保していくことなど、「混合介護」のメリットをうまく引き出したい考えだ。
 
松田課長はセミナーの中で、「高齢者のニーズは大きく変化しており、保険者・事業者のフィールドもどんどん変わっていっている。我々もやるべきことをブラッシュアップしないといけない」との認識を示した。そのうえで、「保険内のサービスだけでは必ずしも十分ではない。高齢者の豊かな生活を支えていくために、今後も新たなチャレンジを繰り返していきたい。保険内外の組み合わせの可能性はまだまだ広がるはず」と意欲をみせた。

 当面は現行規制の範囲内で

 

今年度のモデル事業では、ICT機器で利用者の活動量や起床・就寝時間、離床頻度、トイレの使用回数、玄関ドアの開閉、電気の使用状況などをプライバシーに配慮しつつ把握。データ化して質の高いサービスの展開につなげるほか、見守りや緊急時の対応、情報共有などにも活かしていく構想を描いている。このほか、デイサービスへの出発や服薬などの時間を知らせる生活メッセージも出す。
 
1人暮らしの利用者や退院直後の利用者、認知機能が低下した利用者などに効果があり、その家族にも需要があると見込む。料金は今のところ、月額3000円から5000円程度で設計しているという(ICT機器のレンタル料金や通信料金が別途かかるケース有り)。
 
当面の課題としては、保険内のモニタリングと保険外のモニタリングをどう線引きするか、ケアマネジャーの業務負担が過大にならないか、などを想定。まずは現行の規制が許す範囲内でモデル事業を進めていき、浮上した課題などをその後の議論に結びつけたいとしている。
 
松田課長は講演で、「より良い成果が出せるようにしっかりと事業を検証していく」と語った。