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Report

《 2019.12.3 》
= 一般介護予防事業検討会 =

通いの場、インセンティブで推進 PDCA徹底で交付金増へ 厚労省

Joint編集部

《 11月29日の有識者会議 》

体操などの“通いの場”を各地域で幅広く展開していこうと構想している厚生労働省が、その具体策の骨格を決めた。

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“通いの場”の進捗状況をみるプロセス指標、アウトカム指標を国として新たに定める。それに基づいて自らの実践を評価し、PDCAサイクルを着実に回していく市町村が恩恵を受けられる環境を作り出す。個々の取り組み状況に応じて金額の多寡を変える「インセンティブ交付金(*)」を見返りのツールとして使っていく。
 
インセンティブ交付金
正式名称は「保険者機能強化推進交付金」。自治体の努力や成果などに応じてお金が配分される点が特徴だ。国が都道府県向け、市町村向けの評価指標を設けており、その採点結果で金額の多寡が決められる。地域包括ケアの構築や介護予防、ケアマネジメントの質の向上などで「頑張ったところが報われる」仕組みとして、2018年度から新設された。今年度の財源は200億円。
 
市町村の介護予防の推進をテーマとする有識者会議で11月29日、こうした考えを盛り込んだ報告書の案を提示。委員から大筋で了承を得た。
 
第8回一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会資料
 
行政が関与するものだけに限定せず、民間主導の運動や学習、農作業など幅広い企画を“通いの場”として認めるとした。地域の前向きな活動に気軽に参加できる機会を増やしていくことが、高齢者を元気にしたりコミュニティを再建したりすることに結びつくと見込む。報告書は来週にまとめる。

“通いの場”の進捗状況をみる指標としては、高齢者の参加率や要介護2以上の認定率・変化率、介護事業所・民間企業との連携の有無、専門職の関与の有無などを設定する方針。こうした評価をしっかりと行い改善を図っている市町村に対し、インセンティブ交付金を相対的に多く出していく。ディテールはこれから詰める。具体策の一部は来年度から始まる見通し。
 
厚労省はこのほか、ボランティアなど一定の役割を持って“通いの場”に関わる人へポイントを付与する仕組みもあわせて推進することに決めた。
 
政府は現在、インセンティブ交付金の財源を来年度から倍増する方向で調整を進めている。自治体のモチベーションを引き出す動機付けの機能を大幅に強化する狙い。厚労省は倍増で得られる新たなリソースを、“通いの場”の展開などに重点的に投じる構えをみせている。