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《 2019.12.11 》

介護福祉士養成校の国試義務化、先送りを提言へ 自民 ケアマネの処遇改善も

青木太志

《 自民党・介護委員会 10日 》

自民党で介護の問題を扱う社会保障制度調査会・介護委員会が近くまとめる提言の骨子が分かった。

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介護福祉士の養成校を卒業した人に対する国家試験の義務化について、現行の経過措置を延長すべきとの考えを明記している。また、業務の負担が以前より重くなったケアマネジャーの処遇改善が必要との意見も盛り込まれた。
 
10日の会合で骨子が共有された。委員長を務める田村憲久元厚生労働相は会合後、来週にも提言をまとめる意向を明かした。その後、具体化に向けて政府に働きかけていく構えだ。
 
介護福祉士の「養成校ルート」をめぐっては、厚生労働省が2022年度から国試の合格を義務付けることに決めていた。現在は5年間の経過措置の期間中にあたる。
 
これを延長せよという主張は、外国人留学生の急増を踏まえたもの。留学生にとって国試は高いハードルであり、このままでは多くの貴重な人材を母国へ帰す結果を招くという懸念が広がっている。
 
自民・介護委には加えて、養成校という介護の専門職の教育基盤を守る、延命させるという思惑もある。日本人の学生は減り続けているのが現状で、ここで留学生にもそっぽを向かれるといよいよ崩壊するという危機感が強い。

「介護福祉士の資格の価値を落とす」。有識者などの間ではこうした慎重論が支配的だが、養成校の団体、介護施設の団体、日本医師会など現場の関係者が揃って経過措置の延長を要請、あるいは支持している。それが自民・介護委の提言に反映された格好だ。厚労省は来週にも結論を出す予定。
 
他方、提言の骨子ではケアマネについて、専門性の更なる向上と専門性に見合った処遇の確保が必要との認識が示された。福祉ニーズの多様化・複雑化などを背景に地域で期待される役割が広がるなか、ケアマネにその力を十分に発揮してもらう環境の整備を求める声が以前より確実に強まっている。