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Report

《 2019.12.19 》

自民、介護福祉士養成校の国試義務化の延期を提言 結論は年明けに

青木太志

《 自民・介護委員会 19日 》

自民党で介護分野を専門に議論する社会保障制度調査会・介護委員会は19日、今後の制度改正に向けた提言をまとめた。

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介護福祉士の資格を取るプロセスの見直しに言及。養成校の卒業生に国家試験の合格を義務付けることについて、現行の経過措置を延長すべきとした。
 
近く党の厚生労働部会に提出する。そこで幅広いコンセンサスを形成し、政府に実現を働きかけていく考えだ。
 
提言は養成校で学ぶ外国人の留学生が大幅に増えた現状を踏まえたもの。留学生にとって国試はハードルが高く合格率は低い(昨年度:27.4%)。このまま実施してしまうと、多くの貴重な人材が母国へ帰るなどして失われるほか、養成校の経営も立ち行かなくなるという危機感がある。

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政府は来年1月にも結論を出す。年内の発表は見送った。厚労省の担当者は「与党の意見を踏まえて政府内で検討して決める」と説明している。
 
既定のスケジュールでは、国試の義務化は2022年度からの予定。現在は5年間の経過措置の期間中にあたる。
 
【厚労省資料】養成施設ルートへの国家試験導入の道筋
 
これを延長すべきとの主張は、介護施設の経営者でつくる団体や養成校の団体などからあがっている。一方、「資格の価値を落とす」「介護福祉士の社会的地位の向上につながらない」「資格を目指す日本人の更なる減少を招く」といった反対論もかなり多い。

業界の意見は大きく分かれており、関係者の立場の隔たりが埋まる道筋も見えないのが現状。政府が難しい判断を迫られているなかで、自民党が1つの方向性を明示した意味は小さくなさそうだ。