2025年8月1日
SOMPOケア、人員配置3対0.9を5ホームで開始 今年度中に166ホームへの拡大目指す


SOMPOケアは7月31日、昨年度の介護報酬改定で導入された国の新たな制度に基づき、介護付きホーム5ヵ所で介護職員の人員配置基準を「3対1」から「3対0.9」へ変更したと発表した。【Joint編集部】
対象は神奈川県川崎市、東京都八王子市、愛知県名古屋市、大阪府大阪市、大阪府寝屋川市の「そんぽの家」。いずれも厚生労働省の定める要件を満たしたうえで、7月から緩和した基準の運用を開始した。
この新たな制度は、介護現場の生産性向上を推進すること、限られた人員体制でも質の高いサービスを提供できるようにすることが目的。テクノロジーの有効活用や業務の合理化・効率化を前提として、介護付きホームに人員配置基準の弾力的な運用を認めるものだ。
厚生労働省はその要件として、
(1)委員会で利用者の安全やサービスの質、職員の負担軽減に向けた方策を検討していること
(2)見守り機器など複数のテクノロジーを導入・活用していること
(3)職員間の適切な役割分担に取り組んでいること
(4)これらの取り組みがサービスの質の確保、職員の負担軽減につながっていることがデータで確認できること
などを定めている。SOMPOケアは今回、緊急時の体制の構築、テクノロジーの定期点検、職員への研修、超過勤務の抑制にも取り組み、基準緩和の要件をクリアした。
今後については、「そんぽの家」ブランドを中心として、今年度内に計166ホームでの制度申請の完了を目指すと説明。「介護業界の最大の課題である圧倒的な人材不足に対し、データ・テクノロジーの活用による品質を伴う生産性向上を通じて、持続可能な介護の実現を目指す」としている。