2025年9月2日
全労連、介護保険の立て直しを訴える署名開始 「全額国費で介護職の賃金を全産業平均に」


全労連(全国労働組合総連合)が介護保険制度の抜本改革を求める署名活動を開始した。国の財政支援を強化し、誰もが安心して介護を受けられる環境を整備することを最重要の柱に据えている。【Joint編集部】
署名の請願項目では、全額国庫負担によってすべての介護職の賃金を全産業平均まで早急に引き上げることを主張。あわせて介護職を大幅に増やし、1人夜勤の解消や人員配置基準の引き上げを実現することを求めている。
全労連は1日の「総決起WEB集会」で、今秋に25万筆の署名を国会に提出する目標を確認した。
署名活動の背景として、「保険料を払っていても、必要な時に必要な介護を受けられない。これではまるで国家的保険詐欺」と問題を提起。「介護離職は年間10万人と高止まりしたまま」とも批判した。
全労連は請願項目に、介護保険財政に対する国庫負担の割合の大幅な引き上げも盛り込んだ。あわせて、
◯ 訪問介護の基本報酬の引き下げを撤回し、介護報酬全体の大幅な底上げを図る再改定を至急行うこと
◯ 利用料2割負担の対象拡大やケアプランの有料化、要介護1・2の保険給付外し(総合事業への移管)といった制度改正を行わないこと
なども訴えた。