2026年1月22日

障害福祉報酬の引き下げ、就Bなど4サービスで1%強〜3%弱 新規事業所が対象 重度対応など除外 厚労省

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《 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム|22日 》

厚生労働省は22日、障害福祉サービス報酬を話し合う有識者会議(障害福祉サービス等報酬改定検討チーム)を開催し、来年度の臨時改定で講じる施策の具体案を提示した。新規に指定を受ける事業所の基本報酬を、1%強〜3%弱引き下げる方針だ。【Joint編集部】

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費用の急増が続く就労継続支援B型など4つのサービス類型を対象とする。今年6月から施行する。


あわせて、重度者の支援を行っている事業所や離島・中山間地域の事業所などは、この引き下げの対象外とする配慮措置を設けるとした。


厚労省は今回の臨時改定で、収支差率が高く事業所数が大幅に増えているサービスについて、安易な新規参入を抑制する「応急的」な特例措置を断行する。対象となるサービス類型は、


◯ 就労継続支援B型
◯ グループホーム(介護サービス包括型・日中サービス支援型)
◯ 児童発達支援
◯ 放課後等デイサービス


の4つ。今年6月1日以降に新規指定される事業所に限り、基本報酬を1%強〜3%弱引き下げる(*)。この特例措置は、2027年度に控える報酬の定期改定までの間に適用する。既存の事業所の基本報酬は据え置く。

* 加算を含めた給付費全体でみた場合は、▲1%弱〜▲1%半ば程度

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厚労省は特例措置の実施に伴い、地域で真に求められるサービスの提供を阻害しないように配慮措置を設ける意向を示した。


具体的には、新規の事業所であっても、強度行動障害の状態にある人、医療的ケアが必要な人、視覚・聴覚・言語機能に障害のある人らを受け入れ、加算取得など報酬上の評価を受けている場合は基本報酬を引き下げない。離島・中山間地域にある事業所、自治体が公募をかけるなど必要と認めて開設する事業所も対象外とする。


◆ 委員から賛同の声 「当然」「新規参入を働きかける広告は目に余る」


背景には、障害福祉サービスの費用が急激に膨らんでいる現実がある。昨年度の費用の伸び率は12.1%。事業所数の急増などにより、制度の持続可能性が危ぶまれる事態に至っている。


厚労省は会合で、必ずしもニーズに基づかない営利目的の参入が相次いでいると問題を提起。コンサルタントらが新規参入や出資を働きかける際の誘い文句、不適切な働きかけの事例をまとめた資料も公表した。


この中では、「知識や経験は不要」「簡単に利益が出る」などと関心を引く事業者がいるほか、「x年で年商xx億円の素晴らしいビジネス」「年間の利回りxx%も可能」「非常に収益性が高い新規フランチャイズ事業」といった勧誘をするケースもあると指摘。制度の本来の趣旨に沿わないと問題視し、こうした状況の是正に乗り出す構えを鮮明にした。

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厚労省から特例措置の提案を受けた委員からは、「不適切な事業所は厳しい目で見ていくというサンクション(制裁)的な措置であり、当然のこと」「儲かると言って新規参入を働きかける広告は目に余る」などと賛成する声が上がった。また、「1%強〜3%弱という引き下げ幅は小さいが、国の姿勢を示すアナウンス効果は期待できる。積極的に発信すべき」との意見も出た。


このほか、「現在の制度は基本的に性善説のもとで成り立っているが、今後は性悪説に立って報酬体系を抜本的に作り直す必要があるのかもしれない」との声も上がった。サービスを適切に提供している健全な事業所への影響を心配する委員もいた。


今後、厚労省は来年度の臨時改定の細部をさらに詰めていく方針。今年度中には正式に決定し、来年度の施行に向けて通知などを発出していく予定だ。


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