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2025年5月1日

老人ホーム紹介で高齢者に値付け 「不適切だと気づかなかった」 国の検討会で課題浮き彫り

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《 厚労省の有料老人ホームのあり方検討会|2024年4月撮影 》

厚生労働省は4月28日、有料老人ホームの課題を議論する検討会の2回目の会合を開き、実際にホームを運営する事業者や入居者を紹介する事業者を招いてヒアリングを行った。【Joint編集部】

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一部の悪質なホームと紹介事業者が、入居者の心身の状態に応じて高額な紹介手数料を設定している問題も話題になった。


現場の関係者が事実認識を赤裸々に語り、業界の健全化を進めることの重要性を指摘。これに官民で取り組んでいく方向性が確認された。

注)ヒアリングの出席者や検討会の委員は、一部の悪質な紹介事業とは無関係。

「一番問題なのは、入居者の疾患や状態によって紹介手数料が決められること。社会保障の観点からいかがなものか」。日本医師会の江澤和彦常任理事はこう問題を提起し、不適切な事業者がいるのではないかと懸念を示した。

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これに対し出席者の1人は、「非常に恥ずかしい話だが、それが望ましくないということを我々も分かっていなかった。これは当社だけの話だと思ってほしい。社会保障費を不適切に使っているということに気づいていなかった」と述べた。そのうえで、「今回の報道や議論を経て影響がしっかり分かった。今後は是正していくべきで、当社としてもそれに協力していきたい」との意向を示した。


また、紹介手数料の多寡を個々の入居者に伝えているかどうかについては、「伝えないのが一般的だと思う」と報告した。

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このほか、ホームを運営する事業者の立場で参加している委員の1人は、「今日参加したような優良なところでない紹介事業者が何百社もある。経営が厳しい中で、紹介手数料に様々な力学が働いてしまうことが現実にある」と説明。「入居者が誘導されている実態がある。本人は気づかず、自分に最も合ったホームを紹介してくれたと思い込んでいても、実は紹介手数料の高いホームへ誘導されていることがある」と述べた。


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