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2026.02.12 》

介護職をシフト作成の泥沼から救え AIで時間半減 自動化を選んだ特養が示す新たなスタンダード

前線を支える貴重なリーダー職員が疲弊し、やがて燃え尽きてしまう。そんな事態は万が一にもあってはならない。介護現場の崩壊を招く引き金になりかねない。【Joint編集部】


目を向けるべきリスク要因は、日々の事務作業や調整業務による重圧だ。とりわけ毎月のシフト作成は、多くのリーダー職員にとって肉体的にも精神的にも大きな負担となる。本来ならケアや育成に注がれるべき情熱と時間を、無慈悲に飲み込む泥沼となっているケースも多い。


組織の屋台骨が折れる前に、先手先手で取り組むべきことは何か。こうした問題意識を持ち、一歩先へ踏み出した施設を取材した。

《 社会福祉法人・尾道さつき会 特別養護老人ホーム「星の里」》

向かったのは広島県尾道市。社会福祉法人「尾道さつき会」が運営する特別養護老人ホーム「星の里」だ。


定員は70人で、多くの職員が交代制で利用者の生活を支えている。シフト調整が複雑になりやすい環境で、コニカミノルタのシフト自動作成ソフト「miramos(ミラモス)」を導入した。


シフト作成のための残業も「珍しくなかった」という状況はどう変わったのか。担当職員から引き出せた生の声を届けていく。時間の短縮はもちろん、職場の人間関係の摩擦を減らす効果もあったようだ。

《 特別養護老人ホーム「星の里」》

◆「迷路」を出るためのAI


コニカミノルタの「ミラモス」は、単なるシフトの自動作成ツールではない。介護施設特有の複雑な条件、例えば人員配置基準、勤務間インターバル、職員同士の相性、スキルのバランスなどを解きほぐし、最適な配置を提案するAIソリューションだ。

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大きな特徴のひとつとして、コンプライアンスを自動でチェックする機能があげられる。各種加算の要件も含め、人員配置基準を満たしているかどうかをAIが常に確認。法令遵守の徹底を強力にサポートし、シフト作成者が抱える報酬の「返戻リスク」への不安も解消する。


職員の視点に立った実用的な機能も充実している。


例えば、公休や夜勤といった決まっている枠を先に確定させ、人員不足となる日付・時間帯を早期に可視化。あらかじめリスクを浮き彫りにするこの手順が、一ヵ所の修正で連鎖的に全体が崩れる“玉突き事故”を未然に防ぐ。

《 特別養護老人ホーム「星の里」》

作成したシフトデータは勤務形態一覧表(様式9)の形式でダウンロードでき、既存の勤怠管理ソフトともCSVでスムーズに連携。手入力による「転記ミス」を根絶し、煩雑な事務作業の大幅な圧縮を実現する。


シフト作成を「難解なパズル」から「すぐ組めるブロック」に。「ミラモス」はその転換を実現するツールとして評価されている。


◆「精神的にもしんどかった」


実際に導入した特養「星の里」では、どのような変化が起きたのか。担当するリーダー職員と管理者に話を聞いた。

《 特別養護老人ホーム「星の里」の職員ら 》

  ーー「ミラモス」を導入する前、シフト作成はどのように行われていましたか?


現場リーダー|とにかく負担が重かったですね。うちは大勢のご利用者様を支える特養で、多くの職員のシフトを一元的に管理しなければいけません。以前はエクセルで作成していたのですが、完成までに毎月14時間から15時間ほどかかっていました。


みんな協力してくれているんですが、どうしても個々の希望が絡まり合って頭を抱えることになる。毎月のように練っても練っても終わらない泥沼に陥り、精神的にもしんどかったです。


  ーー「ミラモス」を導入しようと思ったきっかけは?


管理者|それはやっぱり、職員の間でよく「しんどい」という声が上がっていたからです。

《 特別養護老人ホーム「星の里」》

特定のリーダーに負担が偏り、残業も常態化していました。「なんとか効率化したい」と解決策を探していたところ、この「ミラモス」にたどり着いたんです。実際にデモ(トライアル)を使ってみて、うちの複雑な運用にもフィットするなと感じたことが決め手になりました。


◆ かかる時間はすでに半分に


  ーー 実際に導入してみて、どのような成果が得られましたか?


現場リーダー|導入してまだ数ヵ月ですが、シフト作成にかかる時間はすでに約7時間となり、以前の半分程度まで短縮できました。もっと操作に慣れて設定が最適化されれば、将来的には3時間から4時間程度まで減らせる手応えを感じています。


勤怠管理ソフトとの連携も大きいですね。これまではエクセルのデータを手入力で転記していましたが、今はCSVデータを流し込むだけ。作業時間は15分程度となりました。入力ミスも生じませんし、業務効率は格段に良くなったと思います。

《 特別養護老人ホーム「星の里」》

  ーー 精神面はどう変化しましたか? 職員の皆さんの受け止め方も知りたいです。


現場リーダー|今は難しいパズルが解けた時のようなスッキリ感があります。毎月やらなければいけない「重い仕事」から解放されました。


他の職員もシフトを自然に受け入れてくれています。時には、「どうしてこうなった」と不満を言われることもありますが…。以前よりマシですね。「AIが作った原案を基にしている」というクッションが入ることで、感情的な反発が少なくなったように感じます。

《 特別養護老人ホーム「星の里」》

また、希望シフトの申請を職員がスマートフォンから直接送れるようになったことも、「ミラモス」を導入した大きな効果だと思います。配った紙を回収・転記したり、「言った言わない」のやり取りをしたりする手間がなくなりました。


  ーー 他に、特に気に入っている推し機能はありますか?


現場リーダー|公休や夜勤を先に決められる機能に助けられています。


シフト作成中に、誰かが休みや変更を事後的に申し出るのはやむを得ないことです。大変なのは、そこから全体が崩れてしまうこと。一からやり直しになると、作成者の疲弊感は一気に高まってしまいます。システムがそうしたリスクを最小化できる設計となっていることは、現場の実態をよく踏まえているなと感じます。

《 特別養護老人ホーム「星の里」の職員ら 》

あとは、新人同士や外国人スタッフ同士が夜勤で一緒にならないようにする「相性設定」も、細かく調整できるので気に入っています。


  ーー 今後の展望について教えてください。


管理者|シフト作成の負担を減らすことで、職員の間で広がりがちな「リーダーは大変だからやりたくない」という意識を変えていきたいですね。


ICTの力を借りて業務を効率化し、リーダーになりたい、なってもいいと思う職員を増やしていく。そうすることで、足腰の強い安定した施設運営の実現に近づくのかなと考えています。

《 特別養護老人ホーム「星の里」》

◆ 新たなスタンダードに


「星の里」の実践が明らかにするように、シフトを自動で作成するAIの存在感は大きい。介護現場のリーダーを守り、組織の健全化・強靭化を図るための頼れるパートナーになっている。


そのインパクトは、多くの職員が働いている施設ほど大きいのは言うまでもない。外国人スタッフやシニア層、スポットバイト、週休3日制など、職員の属性や働き方が多様化している施設にも最適と言える。

《 特別養護老人ホーム「星の里」》

もっとも、限られた人数で現場を回す小規模な施設にとっても有用だ。ひとりの欠員・退職が即座にサービスの維持を脅かす環境だからこそ、リーダーが調整業務に忙殺される状況は避けなければならないほか、人材の定着を図るための徹底した効率化が欠かせない。


AIの登場は介護現場にとって久しぶりの朗報だ。優秀な部下のように付き合えばいい。彼らは難解なパズルを解くことが得意で、人間は温もりのあるケアに力を注げる。こうした当たり前の役割分担を再構築することが、今後の施設運営の新たなスタンダードになるはずだ。

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