特養でも自立支援・重度化防止を重視する流れは明確だ。国は2018年度、2021年度の施策を継続・発展させるべく、2024年度の介護報酬改定で機能訓練・口腔・栄養の一体的な推進を打ち出した。【Joint編集部】
「最期まで穏やかに過ごせる場所」であると同時に、「その人らしい生活を続けられる場所」へ。いま、特養は役割の拡大を求められている。
しかし、施策の柱の1つである個別機能訓練加算(I)の算定率は56%。およそ半数の施設がまだ取り組みに着手できていない現実がある。
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未算定の施設が直面しているのは人材不足だ。「常勤専従の機能訓練指導員なんて、うちには置けない」。そう考えている施設は少なくない。
実は、機能訓練指導員の対象8職種には看護職員も含まれる。真の壁は、「有資格者がいない」ことではなく「専従にできない」こと。周辺業務を他職種へ移すなど看護配置を再設計すれば、新たな人材を採用しなくても専従は捻出できる。いま、既存リソースの最適化で個別機能訓練加算(I)を算定する施設が着実に増えている。
特養での機能訓練の主役は、日々の暮らしに合った無理のない「生活リハビリ」だ。
「昨日まで自分でできていたことが、明日も自分でできる」。状態の「悪化を見守るだけ」から「できることを保つ関わり」へと視点を転換し、毎日の介助を「意図をもって行う」ことが要件を満たすカギとなる。特別な設備も、特別な時間も新たに用意する必要はなく、職員のモチベーションの向上も期待できる。
当然、経営面への還元も見逃せない。定員60名の施設が個別機能訓練加算(I)を取得すれば、年間で約259万円の増収が見込める。機能訓練で重度化を防ぐ取り組みは、入居率を維持して施設の収益を守ることにも寄与する。
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