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2023.03.28 》

優勝劣敗の看護職の採用 成功している介護施設がやっていること カギは時代に合った働き方!

「介護施設の医療ニーズは高く、現場は今後ますます看取りも含めた対応を求められていく。ただ、看護職員の確保は一段と難しくなるだろう」

《 全国老人福祉施設協議会・田中雅英副会長 》

特別養護老人ホームの経営者らで組織する全国老人福祉施設協議会の田中雅英副会長はこう話す。介護施設はこれから期待される役割を十分に果たしていけるのか、人手不足の深刻さを考えると楽観的ではいられないという。


現場は既に“人材争奪戦”の様相を呈している。これは介護施設にとって、自らを拠り所とする利用者を守るために負けられない戦いだ。

《 社会福祉法人三交会「青葉台さくら苑」》

やるべきことは皆もう分かっている。職員の処遇改善や負担軽減を図り、できるだけ働きやすい環境を作らなければいけない。そのうえで、サービスの質を維持・向上させて社会的な要請に応えることがミッションとなる。


現場の課題が明確になれば、その解消を後押しするソリューションが必ず生み出される。徐々に浸透し始めたのが「ドクターメイト」。日中の医療相談にいつでも専門の医師が応えてくれたり、夜間のオンコールを代行してくれたりするサービスが柱だ。介護施設の医療に関する不安を軽減し、職員を身体・精神の両面から楽にしてくれると好評だ。


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そこで、「ドクターメイト」を実際に導入している社会福祉法人ほうえい会の特養「栄光の杜(東京都西多摩郡)」を訪ねた。「今では些細なことでも気軽に電話で相談するようになっている」。取材に応じた生活課長の加藤段さんは、そう説明してくれた。

《 社会福祉法人ほうえい会「栄光の杜」》

◆「みんなにメリットがあると思う」


  −−「ドクターメイト」を導入されていると聞きました。どのように使っていますか?

《 加藤段・生活課長 》

日中の医療相談をかなり重宝しています。高齢者がかかりやすい皮膚疾患のケースなどで特に役立つと感じました。医務専用のiPadで撮った患部の写真を送り、専門のお医者さんから看護師が必要な指導を受けています。もちろん、急な発熱などの際に看護師が助言を得るためにも活用しています。


  −− 効果はいかがですか?


かなり助かっています。既存の薬で対応するなど施設内で済むケースが増え、通院の頻度が大幅に下がりました。もともと職員が多くない中で、通院の付き添いで誰かが外出するのってかなり痛いですよね。そうした状況を減らして職員の負担を軽くできました。


負担が減るのは利用者さんも同じで、概ねご好評を頂いています。特に最近はコロナ禍ですので、医療機関への受診はどうしてもリスクがつきまといます。必要性の低い外出を減らせるメリットは、みんなにとって大きいのではないでしょうか。

《 加藤段・生活課長 》

  −− 特養には嘱託医がいるはずですが…?


もちろん嘱託医の先生も心強い存在です。ただうちの場合、電話をかければいつも先生につながるわけではありません。皮膚科も専門外で、基本的に他の先生を頼ることになります。


先生方も非常に協力的ですが、それぞれ多忙ですから看護職員がタイムリーに相談できないこともあります。嘱託医の先生が全てをカバーできれば良いのかもしれませんが、なかなかそうもいかないのが現実ではないでしょうか。


  −− 夜間のオンコール代行は使っていますか?


日中の医療相談ほどではないですが、そちらも活用させてもらっています。利用者さんの状態によって、急に利用頻度が上がるところが特徴でしょうか。夜勤の介護職員が必要だと感じた時に、気軽に電話をかける形をとっています。

《 社会福祉法人ほうえい会「栄光の杜」》

  −− こちらの効果はいかがですか?


一番良かったのは看護職員のオンコールを廃止できたことですね。安心して休めるようになったのでありがたい、と喜ばれました。夜中にいつ電話がかかってくるのか分からない状態って、やっぱり負担が大きいですよね。


介護職員にとっては、夜間でも気軽に電話をかけられるところが良いようです。夜勤には「何か起きたらどうしよう…」という不安がつきまとうものです。「ドクターメイト」の導入で“緊急ホットライン”が確保されたことで、みんなが以前より安心して働けるようになりました。


◆「サービスの質の向上にもつながる」


  −− 導入はスムーズにいきましたか?


思っていたよりすんなりいきました。専門の医師や看護師といっても、利用者さんのことを全く知らない人にいきなり電話で相談をするなんて、本当に大丈夫かなと思いますよね。でも問題は何も起きず、今ではみんな当たり前のように活用しています。

《 社会福祉法人ほうえい会「栄光の杜」》

  −− その要因は何でしょうか?


そうですね。アプリのデータ連携で情報共有の効率化が図られますし、こちらから伝えるべき情報は相手がどんどん尋ねてきてくれます。電話ですからそれほど手間もかかりません。そもそも分からないから電話をかけるわけで、医学的に的確なアドバイスを得られれば非常に助かりますよね。


あとはやっぱり、人間関係を考えなくていい外部の専門職に対応を求められる、ということが大きいのではないでしょうか。気兼ねなく頼れると言うか、ある意味で甘えちゃっていいと言うか…。その後のことを気にする必要がないところが、思ったより効果的なんですよね。


うちで言えば特に、介護職員が看護職員へオンコールしようとする場合。「こんなことで電話したら悪いよな」「怒られるかもしれない」。そうした遠慮、気後れなどで聞くべきことを聞けない、という状況を無くせることが非常に大きいんです。今ではみんな、ちょっとしたことでも電話をかけるようになりました。その方がサービスの質の観点からもメリットが大きい、と感じています。

《 加藤段・生活課長 》

  −− 看護職員の採用の面で効果は表れましたか?


狙い通りプラスに働きました。以前はほとんど採れない状況で…。募集をかけても集まらず、常にギリギリの体制で凌いでいたんです。


そんななか、採用面接の際にオンコール対応があることを理由に敬遠されたケースがありました。実はそれが、「ドクターメイト」の導入を考えるきっかけの1つになったんです。


実際に導入した後は、「うちはオンコールなし」と説明できるようになりました。心身の負担に配慮して働きやすい環境を作っている、とアピールできるようになったことが大きいですね。採用が以前より有利になり、今では充足状態が続いています。


  −− ありがとうございました。


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「栄光の杜」では現在、医療に関する職員の心身の負担が軽減され、看護職の採用も非常にうまくいっているという。では他の施設はどうなのか?

《 社会福祉法人仁生社「中川園」》

次に「ドクターメイト」を導入していない特養「中川園(東京都葛飾区)」を取材した。運営する社会福祉法人仁生社は医療機関を複数持っており、看護職員の採用にも日頃からかなり力を入れている。足元の状況について、施設長の櫻川勝憲さんに聞いた。


◆「状況は厳しくなる一方」


  −− 看護職の人手不足の状況を教えて下さい。

《 中川園・櫻川勝憲施設長 》

以前よりかなり深刻になりました。介護施設だけでなく病院も非常に厳しいです。例えば昔でしたら、病院の人材が十分に足りているから介護施設へ異動してもらう、なんてこともあったのですが…。時代は完全に変わりましたね。需要の拡大とともに競争率が上がり、人材の採り合いになっているのが現状ではないでしょうか。


  −− 医療サービスの質が下がるような状況でしょうか?


そうですね…。もちろん全てが完璧だとは言いませんが、うちは系列の病院としっかり連携しているのでまだ何とかなっています。職員の負担が重くなり過ぎないよう、働きやすい環境の整備にも以前から法人全体として取り組んでいます。ただやはり、日頃から何かと医療面のバックアップをしてくれる病院の存在が無かったらと仮定すると、それは非常に厳しいだろうと思います。


もちろん今後は、我々も追加的な取り組みをどんどん展開していくべきだと考えています。看護職員の高齢化もかなり進んできました。これから状況は厳しくなる一方、とみるのが堅実だと考えています。


  −− ありがとうございました。

《 社会福祉法人三交会「青葉台さくら苑」》

とはいえ、全ての介護施設が「中川園」のように「何とかなっている」わけではない。前出の「栄光の杜」では「ドクターメイト」が決め手となっているようだが、こうしたサービスは介護施設の課題を解消するために本当に有効なのだろうか? 淑徳大学・総合福祉学部の結城康博教授に考えを伺った。


◆「総合力で質の高いケアの提供を」


  −− 介護施設の日中の医療相談に応じたり、夜間のオンコールを代行したりするサービスは、効果があると考えられますか?

《 淑徳大学総合福祉学部・結城康博教授 》

看護職員の確保が難しさを増すなかで、業務の効率化や負担の軽減につながるサービスは非常に有効だと思います。


特養の医療サービスの提供体制は、重度化が進む高齢者の状態を踏まえるとやはり不十分だと言わざるを得ません。それを補完するサービスが出てくるのは必然ですし、期待が高まるのも理解できます。実際に職場環境を改善させることができれば、職員の採用・定着にも大きく貢献するでしょう。


ただ当然、それは医療相談やオンコール対応の品質が担保されていることが前提です。サービスの提供主体には、その部分を確実に担保する責任があると言わせて頂きたい。

《 社会福祉法人ほうえい会「栄光の杜」》

現場の職員も、外部のサービスに任せるだけで思考停止をしていてはいけません。質の高いケアを提供するために、外部サービスの提供者も含めた関係者がみんなで力を合わせることが重要です。特に管理者や主任クラスには、そうした適切なマネジメントを実践することが求められていくでしょう。


  −− ありがとうございました。


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◆「女性活躍の視点が重要になる」


実際に看護職員の人手不足は、既に介護現場へ少なからぬ影響を及ぼしているのが現実だ。医療ニーズがますます高まるなか対策は急務、と考えている関係者は少なくない。


全国老施協の田中副会長は、「ベッドの稼働率を下げざるを得ない施設が少なくない。経営の面でも痛いが、高齢者にとって必要なサービスの提供が滞る憂慮すべき事態になっている」と警鐘を鳴らす。質の高いサービスを維持していくために、介護現場は今どんな視点を持てばいいのか? 田中副会長に語ってもらった。


  −− 厳しい人材難を乗り切るために、いま何が求められるのでしょうか?

《 全国老人福祉施設協議会・田中雅英副会長 》

まずは介護報酬の引き上げを国に強く訴えたい。介護施設の運営にかかる経費、人件費をもっと適切に評価して頂くことが、最も強力な後押しになるでしょう。


そのうえで、現場ができることで重要なのは業務の効率化による職場環境の改善です。センサーやICTなどをうまく活用すれば、あるいはそれらを駆使したサービスを適切に導入すれば、個々の職員の負担を軽くしてあげることができます。介護報酬の請求や記録など、日々の事務作業をできる限り減らすことも欠かせないでしょう。


  −− やはりテクノロジーの活用ですね。


はい。私はそれに、「女性活躍」という視点を加味することが大切だと考えています。

《 全国老人福祉施設協議会・田中雅英副会長 》

介護現場は女性が多い職場です。業務負担を軽くする、無駄な残業をなくしていく、結婚・出産・育児に伴う休みもできるだけ認めていく − 。女性が一段と輝けるようにするこうした取り組みを、テクノロジーの活用とセットで推進していくべきではないでしょうか。

《 社会福祉法人ほうえい会「栄光の杜」》

夜間の業務についても配慮が必要です。介護施設で働く看護職員は、それなりに年齢を重ねた人も少なくありません。夜勤がないことを大きなメリットだと捉える人が多く、オンコール対応を嫌がる人もやはりいます。そうしたポイントを抑えて評判を良くすることも、人材を確保するうえでは大切ではないでしょうか。


  −− ありがとうございました。


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