障害福祉報酬の引き下げ、事業所急増で「過度な新規参入の抑制も必要」 厚労省 臨時改定のQ&Aで説明
厚生労働省は3月31日、新年度の障害福祉サービス報酬の臨時改定について解説するQ&Aを公表した。【Joint編集部】
今回の臨時改定では、一部のサービスの新規事業所を対象に基本報酬を引き下げる「応急的な特例」が導入される。
厚労省はこの特例をめぐり、Q&Aで「新規事業所数の抑制は利用者の利用機会を奪うのではないか」「制度の持続可能性の確保が目的なら新規事業所数の抑制は合理的でない」「報酬に差を設けると質の担保を損なう恐れがある」などの質問を取り上げた。
これに対し、障害福祉サービスの費用が大きく増加して人材確保も一段と難しくなるなか、本来の制度趣旨に沿わないで加算を算定する事業者も散見されるなど、サービスの質の低下が懸念されていると背景を説明。「収支差率が高く、かつ、事業所が急増しているサービスについて、応急的な報酬単価を適用する」と理解を求めた。
あわせて、「今回の措置を通じて過度な新規参入を抑制することも必要」と明記。2027年度に控える定期改定までの臨時の措置として、新規事業所の基本報酬の引き下げを実施する考えを改めて示した。
この特例の対象となるのは、就労継続支援B型、共同生活援助(介護サービス包括型・日中サービス支援型)、児童発達支援、放課後等デイサービスの4サービス。今年6月1日以降に指定が行われる新規事業所に限り、基本報酬が一定程度引き下げられる。あくまでも2027年度の定期改定までに限った措置で、その後の取り扱いは定期改定の具体策をめぐる議論で決められる。
ただし、地域で真に必要なサービスの提供を阻害しないようにするための配慮措置も設けられる。重度の障害児者を支えて加算など報酬上の評価を得ている事業所、特別地域加算の対象となる離島・中山間地域の事業所、自治体が開設の必要性を認める事業所などは対象外で、これまで通りの報酬単価が適用される。
※ 臨時改定の応急的な特例、一定の配慮措置の概要はこちらの公式資料から。
厚労省はQ&Aで、こうした配慮措置の具体的な運用ルールも明らかにした。
例えば、重度の障害児者を支える加算について、1日でも算定した実績があれば、その月全体が配慮措置の対象になるとの解釈を示した。
あわせて、加算の性質によって配慮措置の適用範囲が変わることも説明。利用者単位の加算なら「該当利用者のみ」、事業所の体制を評価する加算なら「事業所全体」が配慮措置の対象になるとした。
※ 配慮措置の運用ルールの詳細はQ&Aから。








