障害福祉の報酬改定、来年度は「過去に類を見ない大幅プラスを」 介事連・中川氏 国の「最大1.9万円」に苦言も
「他産業と同じ水準まで職員の賃金を引き上げるため、過去に類を見ないほど大幅なプラス改定を勝ち取る必要がある」
全国介護事業者連盟・障害福祉事業部会の中川亮会長はインタビュー取材に応じ、来年度の報酬改定についてこう述べた。
他産業の賃上げの進展や物価高といった事業環境の激変を踏まえ、「処遇改善などは報酬改定を毎年のように行うべきではないか。3年に1度というスパンでは遅く、現場の状況を反映できない」との認識も示した。
障害福祉分野は今年度の報酬改定で、処遇改善加算の拡充によって職員の給与が最大で月1.9万円(定期昇給分0.6万円を含む)引き上げられる。併せて、従来は対象外だった計画相談支援や障害児相談支援、地域相談支援にも処遇改善加算が新設される。
中川会長はこうした国の施策について、「一定の評価をしている」とうなずいた。とりわけ、計画相談支援などが対象に加えられたことを「業界の懸案の解消につながる非常に大きな変革」と歓迎した。
一方、「最大で月1.9万円」という数字の見せ方には苦言を呈した。
経営努力の定期昇給分まで含めて国が広報すると、事業者によって結果は異なってくるものの、職員ががっかりしたり会社に不信感を抱いたりするケースがさらに増えかねないと問題を提起。「職員のモチベーションをそぐ恐れがある」と懸念を示し、より正確な情報発信に徹するよう促した。
処遇改善加算の取得要件になっている生産性向上については、現場の意識改革が不可欠だと語った。
「テクノロジーなどの導入は人員削減のため」といった疑念を持つ職員も少なくないと指摘しつつ、「人口減少で人材確保がますます難しくなる今後を見据え、国は生産性向上の推進へと完全に舵を切った」と強調。変化を恐れずに取り組みを一つひとつ進めることが、激変する業界で生き残るための「最低条件」になると呼びかけた。







