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2023年10月23日

【介護報酬改定】グループホーム、医療ニーズ対応の加算を見直し 厚労省提案 体制強化へ要件テコ入れ

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《 社保審・介護給付費分科会|2023年10月撮影 》

厚生労働省は23日、来年度の介護報酬改定に向けた協議を重ねている審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)を開き、認知症グループホームを俎上に載せた。【Joint編集部】

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高まる医療ニーズに対応していく方策を論点の1つとして提示。日頃から看護師と連携をとって体制を整えていたり、実際に医療ニーズのある利用者を受け入れていたりする事業所を評価する既存の「医療連携体制加算」について、より実効性が高まるように評価方法を見直すことを提案した。


グループホームの「医療連携体制加算」は現在3種類。基本の加算(I)は、周囲の病院や診療所、訪問看護ステーションの協力を得て看護師を1名以上確保し、24時間の連絡体制をとることなどが要件だ。事業所ベースの算定率は82.3%(昨年4月審査分)と高い。


より上位の加算(II)や(III)では、事業所の職員として看護職員を1名以上配置していることが求められる。喀痰吸引や経腸栄養、人工呼吸器、人工肛門、気管切開など、要件で定められている医療ニーズを持つ利用者の受け入れ実績も必須で、これらをクリアするハードルは高い。算定率は共に3%未満と低調にとどまっている。

《参考》医療連携体制加算の単位数=加算(I)は39単位/日、加算(II)は49単位/日、加算(III)は59単位/日

厚労省は利用者の医療ニーズが更に拡大していく今後を見据え、来年度の介護報酬改定でこの「医療連携体制加算」をテコ入れする。


目下の課題としては、「事業所の職員として看護職員を配置するのは難しい」「要件に該当する医療ニーズが常に発生するとは限らない」といった現場の声を紹介した。また、既に加算(I)を算定している事業所であっても、医療ニーズに「対応していない」と答えたところが2割ほどあるとのデータも紹介。インセンティブの効果をもっと高めるために設計を改めたいとした。


具体策の方向性としては、「看護体制の要件と利用者の受け入れ実績の要件を分けるなど、評価方法を見直してはどうか」と投げかけた。これから細部を詰めていく構えだ。

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会合では日本看護協会の田母神裕美常任理事が、「看護職員の配置や訪問看護ステーションとの連携が進むよう、加算の評価の引き上げが必要」と主張。全国老人保健施設協会の東憲太郎会長は、「要件で定めている利用者の医療ニーズの状態像を、現場の実態に合った形へ見直すべき」と要請した。


日本医師会の江澤和彦常任理事は、「限られた人材の看護職員を個々の事業所にはり付けるより、地域の看護職員が必要に応じて看護ケアを提供していく連携体制を作ることが重要だ」と提言。健康保険組合連合会の伊藤悦郎常務理事は、「一定の看護体制をとっただけで医療ニーズを持つ利用者の受け入れ実績はない、という事業所に加算をつけるのは慎重にすべき」とクギを刺した。


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