2026年3月30日
介護事業所・施設の人員欠如減算、3ヵ月猶予へ 厚労省方針 人手不足で今年6月から適用
厚生労働省は30日、介護報酬を議論する審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)を開催し、介護施設や通所介護などの「人員基準欠如減算」を見直す方針を示した。【Joint編集部】
事業所・施設が人員配置の基準を満たせなくなった場合に、1年に1回に限って、最大3ヵ月間(欠員発生月の翌々月まで)適用を猶予する特例措置を設ける。今年6月からの施行に向けて手続きを進めるとした。
現行の「人員基準欠如減算」は、サービスの質の担保に向けて介護職員、看護職員、ケアマネジャーなどの配置数が基準を下回った場合に、原則として給付費を3割減算する仕組みとなっている。
今回の特例措置は、突発的で想定が困難なやむを得ない事情で欠員が生じたケースが対象。事業所・施設がハローワークなどを通じて採用活動を行っていることが前提となる。また、現場を支える既存の職員に過度な負担がかからないよう、適正な労働時間の管理や体制整備などに努めることも求められる。
ただし、介護職員、看護職員が基準から1割を超えて減少している場合は、この特例措置の対象外とされた。
厚労省が見直しに踏み切った背景には、深刻化の一途をたどる人手不足がある。現行のルールは、採用環境が現在ほど厳しくなかった制度創設当初に作られたもの。これまでの審議会では、「直ちに3割もの減算を適用すれば事業者の経営破綻につながりかねない」など、現場の実情に即した緩和を求める声が上がっていた。
今回の特例措置は、医療の診療報酬改定の取り扱いと足並みをそろえた形。人材確保までの一定期間に猶予を認めることで、事業所・施設の経営の安定化を図ってサービス提供体制を維持していく狙いがある。
厚労省は今後、詳細を定めた関連通知などを速やかに発出する構えだ。







