介護事業所の人員欠如減算、急な離職などで適用猶予 厚労省 通知・Q&Aでルール明示
厚生労働省は8日、介護事業所・施設の運営基準などを規定する通知を改正し、既存の「人員基準欠如減算」の適用を猶予する特例措置を今年6月の算定分から始める方針を正式に示した。【Joint編集部】
あわせて、具体的な運用ルールを明らかにするQ&Aも公表。これらを介護保険最新情報Vol.1502として発出し、全国の自治体や介護現場の関係者へ広く周知した。
「人員基準欠如減算」は現行、介護事業所・施設の欠員の割合などに応じて翌月、または翌々月から報酬を原則3割減らす仕組み。従来も一定の猶予期間はあったが、人材確保の難しさが一段と増してサービス提供体制の維持が課題となるなか、厚労省は適用要件を緩和する特例措置を設けることにした。
今年3月末に審議会で提案し、大筋で了承を得ていた経緯がある。
今回の特例措置は、突発的で想定が困難なやむを得ない事情により、事業所・施設で欠員が生じてしまったケースが対象。1年に1回に限り、最大で3ヵ月まで(欠員が生じた月の翌々月まで)減算の適用が猶予される。ただし、介護職員、看護職員が人員配置基準から1割を超えて減っている場合は対象外となる。
厚労省は今回の通知改正で、この特例措置の適用要件として以下の4つを明記した。
◯ ハローワークや福祉人材センターなどを通じて人材確保に取り組んでいること
◯ 民間の職業紹介事業者を利用する場合は、国の「適正認定事業者」を含めること
◯ 自社のホームページで採用情報を発信するなど、人材確保に積極的に取り組んでいること(自社のホームページなどを持たない場合は除く)
◯ 既存の職員に過度な負担がかからないよう、適正な労働時間の管理や体制整備などに努めること
このほか、自治体への報告など申請手続きのルールも明文化された。
特例措置の適用を希望する事業者は、新たに示されたサービス種別ごとの届出書の様式を用いる必要がある。ここに欠員の事情や人材確保の取り組みなどを記載し、欠員が生じた月の翌月までに自治体へ速やかに提出しなければならない。その際、提出時点で有効な求人票の写しを添付する決まりとされた。
また、厚労省は特例措置が適用される「突発的で想定が困難なやむを得ない事情」の具体例をQ&Aで示した。例えば、
◯ 職員や家族の急な体調不良で1ヵ月を超える不在が見込まれる場合
◯ 職員の自己都合による急な離職が複数重なった場合
などが該当すると説明。こうしたケースにより、職員が一時的に不足する状況で特例措置が適用されると解説した。







