日本版DBSともいわれるこども性暴力防止法。障害福祉、特に障害児福祉の現場では影響が大きい。このため、こども家庭庁参事官の吉田昌司氏から法律が制定された背景や概要、障害福祉の現場への影響、事業者が準備すべきことなどについて寄稿していただいた。今回は連載企画の3回目!
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【日本版DBS】こども性暴力防止法、児発や放デイなど障害福祉の現場も義務・施行に向けて準備を
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【施行まであと半年! こども家庭庁が解説】日本版DBS、障害福祉現場のこども性犯罪の事実確認と必要な準備について
文:こども家庭庁 支援局 参事官 こども性暴力防止担当 吉田昌司
こども性暴力防止法の施行は本年12月25日であり、施行まで150日を切りました。
こどもに対する性暴力を根絶する観点から、関係者が協力・連携しながら取り組みを進める必要があります。
第1回でも述べたとおり、性犯罪は初犯が9割といったデータもある中で、事業者には日ごろから未然防止や早期発見の取り組みを進めていただくことも求められます。ここでは、その観点から、今から準備していただきたい事項について説明したいと思います。
① 研修の計画・実施
性暴力防止への関心を高めるとともに、取り組むべきことに関する理解を深めるため、対象となるすべての従事者に研修を受けていただく必要があります。特に義務対象事業者は、施行前に受講を完了する必要がありますので、従事者への周知を進めつつ、具体的な研修計画の策定・研修の実施をお願いします。
第1回でもご紹介したとおり、こども家庭庁において、標準となる研修教材・動画を作成・公表しています。この資料も参考にしつつ、座学と演習を組み合わせた研修を進めてください。
▶ 従事者向け研修教材
こども家庭庁「こども性暴力防止法に基づく従事者向け研修教材」
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/jujisya
② 相談窓口の設置、相談体制の確保
被害にあったこどもやその保護者などが、できるだけ早く相談できるよう、
● 事業者内での相談員の選任、または相談窓口の設置・周知
● 外部相談窓口の周知
を実施することが求められており、対応をお願いします。
③ 報告・対応ルールの策定
性暴力の疑いなどが生じた場合の、報告方法、報告先、報告内容といった「報告ルール」や、報告を受けた後の対応者、対応事項、対応手順などの「対応ルール」を定め、従事者やこども、保護者に周知することが義務付けられています。
これらは、速やかに対応するため、あらかじめ定めておくことが必要です。チームで迅速に対応することができるように準備をしましょう。こども家庭庁が示しているひな型も活用しながら、準備を進めていただきたいと考えています。
▶ 報告・対応ルールのひな型
こども家庭庁「こども性暴力防止法に基づく措置を行うに当たって活用できる各種ひな型・参考例 リンク集」
https://www.cfa.go.jp/policies/child-safety/efforts/koseibouhou/hinagata
④ 不適切な行為の範囲の検討・策定
性暴力を防止していくためには、性暴力には該当しないが、業務上必要な行為とは言えず、それが継続・発展することにより性暴力につながる可能性がある行為を、「不適切な行為」として定め、「不適切な行為」の段階で、皆で注意し、防止していくことが重要です。
こども家庭庁では、不適切な行為の例を以下のとおり示していますが、実際、不適切か否かは、事業者の事業内容、こどもの発達段階や特性、現場の状況などによって変わり得るものであり、これらの行為が、すべての事業者で一律に不適切であると判断されるものではありません。
〜「不適切な行為」の例 〜
● こどもとSNS上で私的なやり取りを行う
● 私的な端末で、こどもの写真を業務外の目的で撮影する
● こどもと2人きりで私的に会う
● 不必要な身体接触(おむつの中に手を入れて排せつを確認するなど)を行う
● 特定のこどもばかり理由なく担当しようとする など
事業者で不適切な行為の範囲を定めていただく必要がありますが、その際には、現場の従事者とコミュニケーションを図り、過度な萎縮につながらないよう、事業の実態に即したものとなるようにしましょう。
このほか、犯罪事実確認に関する情報を適正に管理するための取り組み(情報管理措置)を実施する必要があります。例えば、犯歴情報を扱う者について必要最小限に限定する必要がある中で、事業者内で誰まで閲覧できるようにするかなどを決定して、情報管理規程として定め、必要な体制を整備してください。
これについても、こども家庭庁でひな型を作成していますのでご活用ください。

12月25日の施行に向けて、これらを計画的に実施していただければと思います。









