2023年4月13日

財務状況の報告、介護事業者の義務に 法案が衆院通過 介護職の賃金水準公表も制度化へ

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《 衆院・本会議 13日 》

介護保険法の改正を含む「全世代型の持続可能な社会保障制度を構築するための法律案」が、13日の衆議院本会議を賛成多数で通過した。【Joint編集部】

参議院へ送られ、今国会で成立する見通し。


介護保険法の改正案は、施設・事業所の経営実態の“見える化”を図ることが柱の1つ。政府は2024年度から、原則として全ての介護事業者に対し、詳細な財務状況(収益・費用など)を自治体へ会計年度ごとに報告することを新たに義務付ける。


こうした情報を集約してデータベースを構築する計画。マクロの分析結果を分かりやすく公表するとともに、例えば3年に1度の介護報酬改定や介護職員の更なる処遇改善など、今後の重点施策の精度向上につなげていく狙いがある。

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政府はあわせて、介護職員1人あたりの賃金水準について個人が特定されない形で公表することを、介護事業者に求める新たなルールの創設も検討していく方針。厚生労働省は今後、介護現場の事務負担が重くなり過ぎることのないように配慮しつつ、こうした制度の細部を詰めていくとしている。


介護保険を担当する老健局の大西証史局長は12日の衆院・厚労委員会で、経営実態の“見える化”を要請していく事業者の具体的な範囲について、「義務付けの対象外とする事業者も省令で定める。事務負担を踏まえ、事業者の規模などを含めて検討していく」との意向を示した。


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