2026年10月23日
特養の55.8%が赤字 全国老施協「介護崩壊と言うべき危険水域」 昨年度決算調査
全国老人福祉施設協議会は23日、特別養護老人ホームの経営状況などを明らかにする「収支状況等調査」の結果を公表した。【Joint編集部】
昨年度決算の速報値で、回答した1582施設の55.8%が赤字だったと報告した。
2015年度の時点で既に32.4%だった特養の赤字施設の割合は、この10年間で一段と悪化。昨年度は半数を超える水準に至った。

平均の収支差率も、10年前の2015年度はプラス2.7%だったが、昨年度はマイナス0.8%に落ち込んでいる。
* 赤字施設の割合と平均の収支差率は、いずれも補助金を除く。
全国老施協はこのほか、人件費や事業費、事務費、水道光熱費などの増加が、長期的にみて、介護報酬のプラス改定による収入増を上回っていることを示すデータも公表。公定価格のもとで価格転嫁も難しく、個々の施設の経営努力だけでは限界があると訴えた。
全国老施協の大山知子会長は今月、こうした実態を踏まえて厚生労働省へ要望書を提出。「事業の休止、廃止、廃業が急増している。介護崩壊と言うべき危険水域に達している」との危機感を直に伝えた。
要望書では来年度の介護報酬改定に向けて、「基本報酬の大胆な底上げ」を強く求めた。これに加えて、
● 今後の物価・賃金の上昇を見込んだ十分な対応
● 介護従事者の他職種と遜色のない処遇改善
● 食費・居住費の基準費用額の引き上げ
などの実現も働きかけた。









