厚生労働省は2日、来年度の介護報酬改定に向けた協議を進めている審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で、介護老人保健施設の具体策を取り上げた。【Joint編集部】
「在宅復帰・在宅療養支援等指標」を見直し、特別養護老人ホームへの退所を在宅復帰率に含める案を示した。
この指標は、老健の在宅復帰率や職員配置、サービスの実施内容などをスコア化し、個々の施設の基本報酬や加算の区分を左右する仕組み。現行では、他の介護保険施設への退所は在宅復帰に含まれていない。
一方、医療保険の診療報酬では取り扱いが異なっており、介護保険施設への退院も在宅復帰として評価されている。
厚労省は今回、診療報酬と介護報酬の整合性を考慮したいと説明。特養が利用者にとって自然な移行先となっている実態も踏まえ、指標の算出方法を改めてはどうかと投げかけた。
厚労省はこのほか、次の2点も提案した。
● 要介護4・5の割合や経管栄養の実施割合の指標を、看取りへの対応や施設からの入院の比率に関する指標に整理するなど、評価を見直す。
● 新型コロナウイルス感染症とインフルエンザにより入退所を停止した期間を、在宅復帰率の計算から除外する取り扱いを明確にする。
老健に期待される機能をより適切に評価する狙いがある。感染症に起因する除外規定は現行、コロナに限った臨時的な取り扱いとなっている。
今回の会合では、全国老人保健施設協会の東憲太郎会長が厚労省の提案に賛意を表した。一方で他の委員からは、利用者にとって必要な入院が評価の低下につながらないように配慮すること、重度者の受け入れを評価する指標を維持することなどを求める意見も出た。
厚労省は今後、審議会での議論も踏まえて具体的な検討をさらに深める。年内には施策の大枠を固める見通しだ。










