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2024年11月29日

【青柳直樹】引く手あまたの看護職 こんな介護施設は気をつけよう 良い職場選びのポイント5選!

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《 ドクターメイト株式会社・青柳直樹代表 》

看護職の皆さんにとって、高齢者の生活に寄り添うケアを実践できる介護施設で働くことも選択肢の1つです。今は深刻な人手不足で、全国的にかなり職場を選びやすいというメリットもあります。【青柳直樹】

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例えば「中央福祉人材センター」の調査結果では、看護職の有効求人倍率は15倍超と報告されています。まさに争奪戦の様相。求職者から見れば、引く手あまたの状況と言っても過言ではないでしょう。



ここでは、看護職の皆さんが働く介護施設をどう選べばよいかを取り上げます。人材の採用に力を入れている介護施設の方々も、ぜひ参考にして頂ければと思います。


◆ こんな介護施設はあぶない5選

(1)看護職が少なく自分だけに負担と責任がかかる


人材配置や職場環境に余裕があるかどうか、それを作る努力がみられるかどうかが極めて重要です。


特定の看護職が孤軍奮闘している、夜間も含めてその人に責任が集中している、といった介護施設は要警戒。皆さんもやがて、そうした重い負担・責任を負わされる可能性があります。


看護職は真面目ですから、自分で様々な仕事をこなそうと懸命に頑張る人もいます。ただ、そこに無理があると往々にして長続きしません。良い介護施設はそれを理解しており、バーンアウトを防ごうと負担・責任の集中を避ける配慮をしています。

(2)オンとオフの線引きが曖昧


これは出産・子育てとの両立にも深く関係することです。仕事の時間とお休みの時間を明確に分けられるよう、介護施設が努力してくれているかどうかが大切です。


良い介護施設は離職を防ぐため、常に先の予定を見通せるようにする、お休みの日は連絡を一切しないといった配慮を忘れません。もちろんイレギュラーもありますが、少なくともプライベートを充実させるための気遣いはしてくれます。


それが職員のモチベーションアップ、職場の良い雰囲気の醸成、更なる人材の確保につながるからです。そうした視点が欠落している介護施設は、少し心もとないかもしれません。

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(3)若い看護職がいない


良い雰囲気の介護施設の特徴は、ベテランから若手まで多世代の看護職が働いていることです。


若手がいるということは、より柔軟な発想を持っていること、変化に適応しようとしていること、未来に目を向けていることなどの現れです。


ベテランしかいない介護施設だと、テクノロジーの活用など時代の要請に応えられない懸念も強まるでしょう。若手がいて生き生きしているかどうか、たとえいなくても若手の考え方を尊重しようとしているかどうかは、割と分かりやすい評価尺度だと思います。

(4)何より儲けが優先


介護や医療の制度を使っていかに儲けるか、といったことが先にくる介護施設も要注意です。自分の目指すケアができない、仕事のやりがいを見出だせないことにつながり、良い同僚もやがて辞めてしまうでしょう。


もちろん経営的な視点は欠かせません。ただ順序が逆です。


まずは利用者に温かいケアを提供する、それが実現できる良好な職場環境を作り上げる、その先に収益や経営の発展が見えてくる − 。こうした考え方の介護施設を選べば、後に良い選択だったと振り返れる可能性が高まるはずです。

(5)キャリアアップの支援がない


介護施設は大きな病院などと違って、分かりやすいキャリアアップの道筋がないところも少なくありません。それでも、個々の職員の成長を支援する姿勢があるかどうかは重要です。


介護施設で働く看護職の中には、医療の現場から離れることで知識などが古くなってしまうのではないか、などと不安を抱く人も少なくありません。最近の介護施設は医療ニーズが高まっており、看護職に求められる専門性も以前より高くなっています。


もちろん学ぶ、学ばないは個々の看護職の判断です。ですが、学びを後押しする環境を作ろうとしているかどうかは見逃せません。今はeラーニングなど便利なツールが沢山あります。そうしたものを活用し、職員にとって有意義な機会を作ろうとしているかどうかは大事だと思います。

◆ リーダーの力量が最重要


働く介護施設をどう選べばよいか、これまで5つのポイントをあげてきました。


お気付きの方もいるかもしれませんが、これらは全て管理者、またはリーダーの裁量によるところが大きい話です。つまり、最も大切なのはリーダーの資質や力量です。


それでは、リーダーの能力を見極めるポイントはどこでしょうか。これは簡単ではありませんが、私は広く職員の声に耳を傾けているかどうかが重要だと思います。儲け優先だったり職員を縛ることばかり言ったりせず、皆と良好な関係を築けているかどうかが大事です。


実際に良いリーダーがいる介護施設には、口コミなどで多くの人材が集まってきています。人材不足を他人や社会のせいにして、自分の仕事を一切省みないようなリーダーが幅を利かせている介護施設は、少し警戒した方がよいかもしれません。


最後に、働く看護職の皆さんに気をつけて頂きたいことを1つだけあげます。病院のヒエラルキーを介護施設にそのまま持ち込んではいけない、ということです。


介護施設では皆がフラットなフィールドでチームを組み、利用者の生活を支えていきます。チームメイトの関係は対等で、資格の上下の概念にこだわらない姿勢が適切でしょう。これを意識して働けば、介護施設でより良好な人間関係を作れる可能性が高まると思います。


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