2026年6月29日

介護サービスの運営ルール弾力化を認める「特定地域」、厚労省が基準素案 約2割の市町村が全域該当

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《 社保審・介護保険部会|29日 》

厚生労働省は中山間・人口減少地域で介護の提供体制を維持するため、利用者が少ないなど必要性が高い「特定地域」に限ってサービスの運営ルールの弾力化を認める方針だ。


その「特定地域」を具体的にどう設定するべきか ーー 。29日の審議会(社会保障審議会・介護保険部会)で、国が定める基準の素案を明らかにした。【Joint編集部】

厚労省は素案で、75歳以上の高齢者の人口密度などに着目して基準を設定する考えを示した。これが適用されれば、少なくとも全国の20.5%にあたる356市町村で、その全域が該当することになる(*)とも説明した。

* 全域ではなく一部の地域が該当する市町村もある。

こうした「特定地域」の設定は、今国会で6月19日に成立した改正介護保険法などに盛り込まれた新しいスキーム。来年度からの施行が予定されている。


介護ニーズの縮小や人手不足が顕著な中山間・人口減少地域でサービスを維持できるよう、現場の実情に合ったより効率的な体制の整備につなげることが狙い。実際にどの地域を「特定地域」に位置付けるかは、都道府県が国の基準に基づき、市町村の意向も確認して判断していく。


「特定地域」に位置付けられると、例えば事業所・施設の人員配置基準の弾力化が認められる。また、市町村がサービスを給付ではなく事業として実施できる仕組みを設けたり、訪問介護の経営の安定化に向けて月々の定額報酬(包括評価)を導入したりすることも可能となる。


◆ 75歳以上の人口密度や人口減が基準


厚労省は基準の素案で、現行の「特別地域加算」や「離島等相当サービス」の対象地域を「特定地域」に位置付ける意向を示した。それ以外の地域については、市町村単位の基準として、

● 75歳以上の人口密度が5人/km²未満
● 75歳以上の人口が1000人未満かつ減少している

のいずれかを満たすことを求めてはどうかとした。

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さらに、こうした市町村単位の基準に該当しないケースであっても、一部の地域が上記の基準を満たしていれば、行政区単位、日常生活圏域単位などで「特定地域」に指定できるようにすることも提案した。


あわせて、訪問介護や通所介護といった特定のサービス類型の事業所が存在しない、または非常に少なく撤退が検討されているなど、サービスの維持が困難な地域を対象に加えられるようにする意向も示した。


この日の会合では、「特定地域」の対象がなし崩し的に広範囲へ拡大していったり、運営基準の弾力化がサービスの質の低下につながったりすることのないよう、現場の実態に合ったきめ細かい検討を重ねるよう呼びかける声があがった。今後、厚労省は基準を固めるべく関係者と詰めの調整を進める構えだ。


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