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2023年5月10日

【伊藤亜記】ケアマネ法定研修の見直し 「その人らしさ」を最期まで支えるマネジメント力を育もう

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《 株式会社ねこの手:伊藤亜記代表取締役 》

先月、仕事でお付き合いのある女性からお父様のケアマネジャーのご紹介をご依頼され、私がお繋ぎさせて頂きました。【伊藤亜記】

お父様は肺がん末期のご状態で、訪問診療も開始しておられましたが、状態が日々悪化していることから、急遽ケアマネジャーに訪問して頂きました。午前中、訪問看護師さんが訪問され、病状確認をして帰られてからすぐに、ケアマネジャーがご自宅に訪問されました。しかし、その時に心肺停止をされていることが分かったのです。


救急車をご家族が要請した直後から救急隊が到着されるまでの間、懸命に心臓マッサージをして頂きました。ただ、残念ながら蘇生には至りませんでした。


後日、その女性からメールとお電話を頂きました。


「土曜日に父が他界しました。金曜日に子供と2人で実家に帰省していたのですが、その翌日に急に亡くなって驚きました。ですが、最後に孫と子供たち全員が集まるなか、自宅で息を引き取り、いい最期を迎えられたと思います。


ご紹介くださったケアマネジャーさんが丁度来てくださる直前に心停止したため、心臓マッサージなどをしてくださりました。救急車がいなくなるまで立ち会ってくださったり、家族が冷静でない中で子供を慰めて頂いたりと、とても心強かったです」


ケアマネジャーからも当日、「往診医がすぐに駆け付けられなかったため、今回は病院搬送になりました。ですが、最期まで自宅で過ごさせてあげられたことと、ご家族の皆さんが集まられ、見守っている中での最期だったため、ご納得されているご様子でした」とメールを頂きました。


以前の記事でも、「看取りケア」と「ターミナルケア」について触れましたが、今回も改めて「最期までその人らしく生きることを支える尊厳ある看取り」を学ばせて頂きました。

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2024年度から、ケアマネジャーの法定研修が改正されます。その注目すべき点は、実務研修から主任介護支援専門員更新研修まで基盤となる、「適切なケアマネジメント手法」の「基本ケア」にかかる研修科目の拡充です。


この「基本ケア」では、「尊厳を重視した意思決定の支援」が重要な考え方として示されています。お客様の「意思決定の支援」のために、本人の疾病や心身の状態への理解を支援して目的につなげることも、尊厳の保持に向けたマネジメントの基本として重要視されました。


あわせて、「終末期ケアを含めた生活の継続を支える基本的なマネジメント」、「疾患別マネジメントの理解」として、「脳血管疾患」「心疾患」「誤嚥性肺炎の予防」などの科目が新設されます。従来の「ターミナルケア」の科目は、「終末期ケア」に統合されることとなりました。


また、「地域共生社会の実現」と「地域包括ケアシステムの推進」では、これまでは重度化するとすぐ施設入所となるケースも多く見られましたが、尊厳の保持を重視した在宅ケアや在宅での看取りを可能な限り提供していくことが、目的の1つとされました。そのためには、地域の在宅医療と介護が中心となった医療・介護連携と共に、ケアマネジャーにもその知識とマネジメント力が更に求められるでしょう。


今回ご対応して頂いたケアマネジャーは、保健師と看護師の資格を保有された方でしたが、ケアマネジャー同士の横の連携の中でも、こうした資格を持っている医療現場経験者のケアマネジャーから学べることは多いと思います。


いわゆる“1 人ケアマネ”の居宅介護支援事業所も多いですが、「特定事業所加算」も取得しながら日頃の連携を強化し、生活の継続をできるだけ支えるために、様々な心身状況のお客様が常に望む生活の形を実現できるように、それぞれがマネジメント力の高いケアマネジャーを目指して頂ければ幸いです。


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