【濵田和則】居宅ケアマネ初の処遇改善加算が6月実現 長年の悲願達成の裏で見えてきた「次なる目標」
今年6月に、通常なら3年に1度のサイクルで実施される介護報酬の定期改定を待たずに、いわゆる「期中改定」が行われることになりました。【濵田和則】
この期中改定では、既存の「処遇改善加算」が拡充されます。これまで介護職員の配置がないため対象とならなかった居宅介護支援、訪問看護、訪問リハビリテーションの事業所も、新たに対象に含まれることになりました。
日本介護支援専門員協会ではこれまで、各種の審議会などを通じた要望活動を積極的に行ってきました。会員の皆様にご協力をいただき、相談支援専門員協会と協働での署名活動も展開しました。
また、日本ケアマネジメント推進議員連盟の先生方のご支援による、衆議院・参議院における処遇改善に向けた熱心な請願なども、多大な力になりました。会員の皆様だけでなく多くの方々のご協力・ご支援をいただきましたこと、この場を借りまして改めて御礼申し上げます。
思えば長い道のりでした。
介護職員の処遇改善はもともと、2009年度の補正予算によって「処遇改善交付金」として制度化されました。当時は介護職員の確保が最重要課題で、人手不足の要因としてとりわけ賃金の低さがクローズアップされていました。
また、当時は介護支援専門員(ケアマネジャー)と介護職員の賃金差が今よりも大きく、介護支援専門員の賃金の方が明らかに高かった時代です。そのため、介護支援専門員の資格試験を受ける方も多く、様々な職種の方はもちろん、とりわけ介護職員の皆さんが介護福祉士などの資格を取得した後に、「将来は介護支援専門員を目指そう」という気運が高い時期だったと思います。
しかしながら、介護職員の「処遇改善加算」が改定の度に拡充されていく中で状況は変わりました。
介護支援専門員が実務で活用するいわゆる「青本・赤本」はB5判からA4判へと進化・増量し、気が付けば新たな「緑本」なる本も登場するなど、求められる知識や技術は増す一方です。
その反面、国の調査などでは介護支援専門員と介護職員との賃金水準の接近(賃金差の縮小)が明らかになっています。資格を持っていても介護支援専門員として働かない方が増えるなど、人材確保が非常に難しい状況に陥っています。
こうした中で、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が「処遇改善加算」の対象に初めて含まれたことは、大いに評価すべき一歩です。しかし同時に、次なる新たな目標も浮かび上がってきました。
今回、例えば訪問介護や通所介護、ショートステイ、グループホーム、特別養護老人ホームといった多くのサービスには、生産性向上や職場環境改善に取り組む事業所を対象とした更なる上乗せ加算が設けられましたが、残念ながら居宅介護支援などは対象外となっています。
また、法人の意向やシステム上の都合などにより、処遇改善加算の申請にいたっていない居宅介護支援事業所があることも分かってきています。こうした状況を改善し、介護支援専門員の処遇改善を一段と進めることが今後の課題です。
国は既に、介護支援専門員について「他産業・同業他職種に見劣りしない処遇の確保」を目指す方針を明確に掲げています。この方針の早期実現に向けて、私たちは今後も一丸となって力を尽くしていくつもりです。引き続き皆様のご指導・ご鞭撻、ご支援をよろしくお願いします。








