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2026年7月3日

【小濱道博】改正介護保険法などが成立 今後の施行スケジュールと介護事業者が今から準備すべきこと

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《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》

社会福祉法や介護保険法などの一部を改正する法律が、6月19日に国会で成立し、同月25日に公布された。この「成立」「公布」、または「施行」はそれぞれ意味が異なるため、まずは整理しておきたい。


成立とは、国会で法案が可決され、改正法として文字通り成立した日をいう。公布とは、政府が成立した改正法を官報に掲載し、国民に正式に知らせた日である。そして施行とは、その改正法が実際にスタートする日を指す。


今回の改正法は内容ごとに施行日が分かれており、段階的に制度がスタートしていくことになる。

◆ 制度改正は段階的に実施へ


今回の改正法で最も重要なタイミングは原則の施行日である令和9年4月1日である。


この日から、


● 夜間対応型訪問介護の廃止
● 中山間地域などを対象とした特定地域サービスの創設
● 災害時福祉支援体制(DWAT)の整備


など多くの制度改正が一斉に始まる。


なお、夜間対応型訪問介護の廃止については、既存事業者向けの経過措置が設けられている。具体的な適用期間や詳細については、今後示される政令などを確認する必要がある。


公布から1年6ヵ月以内の政令で指定する日には、ケアマネジャーの資格制度が大きく見直される。最大の変更点は、5年ごとの更新制が廃止されることである。


ただし、これは単なる負担軽減ではない。専門性を維持するための研修の受講が新たに義務付けられ、正当な理由なくこれを受講しないケアマネジャーは、業務禁止処分の対象となる可能性もある。


さらに、居宅介護支援などの事業者にもケアマネジャーが研修を受講できる体制を整えることが求められる。資格の更新制がなくなる一方で、継続的な人材育成と研修管理がこれまで以上に重要となる。


公布から2年以内の政令で指定する日には、住宅型有料老人ホームに関する制度改正が動き出す。


設置届出制度の見直しに加え、中重度者を受け入れる住宅型ホームを対象とした登録制度が創設される予定である。住宅型ホームを運営する法人や開設を予定している法人は、登録要件や手続きの詳細が示され次第、速やかに対応できるよう準備を進めておきたい。


公布から3年以内の政令で指定する日には、登録制度の対象となる住宅型ホームの入居者に特化したケアマネジメントの「登録施設介護支援」が創設される。


登録制度という規制が先に始まり、その後に新たな「登録施設介護支援」が創設されるという2段階の制度設計になる可能性があるため、住宅型ホームを運営する法人は、中長期的な経営計画を見据えた準備が必要である。


◆ 今から進めておくべき準備


今回の改正法では、施策ごとに施行時期が異なるため、まず自法人に関係する制度がいつ施行されるのかを確認することが重要である。特に令和9年4月1日に施行される制度については、令和8年度中に準備を進めておきたい。


ケアマネジャーが在籍する事業者では、新たな研修制度の詳細が示され次第、受講計画や研修記録の管理体制を整備することが求められる。


また、住宅型ホームを運営する法人は、登録制度の開始と新たな「登録施設介護支援」の創設が別々の時期に行われる可能性があることを踏まえ、登録要件や給付内容に関する情報を継続して収集し、計画的に準備を進めることが重要である。


さらに、多くの制度は政令や省令などで具体的な施行日や運用方法が示されるため、国から発出される通知を継続的に確認し、最新情報を把握しておきたい。


今回の改正法は、狭義の介護保険制度だけにとどまらず、ケアマネジャー制度や住宅型ホーム制度、地域の介護提供体制にも大きな影響を及ぼすものである。


制度によって施行時期は異なるが、最も重要な節目は令和9年4月1日の原則の施行日である。その後も令和11年頃まで段階的に制度改正が続くため、「いつ、何が始まるのか」を正確に把握し、必要な準備を計画的に進めることが、今後の安定した事業運営につながるはずだ。


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