カイポケ 介護報酬ファクタリングサービス(早期資金化)のご案内バナー
2026年7月6日

【結城康博】登録施設介護支援の衝撃 ケアプラン全面有料化への“呼び水”にしてはいけない

このエントリーをはてなブックマークに追加
《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》

6月19日に国会で、改正介護保険法や改正社会福祉法などが成立した。これで今後の制度改正の動きが本格化していくであろう。【結城康博】

特に注目したいのは、住宅型有料老人ホームの入居者を対象とするケアマネジメントの新類型「登録施設介護支援」の創設だ。政府はここで、原則1割の利用者負担を求めていく方針を打ち出している。


これまで何度も繰り返し議論されてきたケアプランの有料化が、一部で実現されると理解していいだろう。どうしても心配になる。こうした動きがやがて、居宅介護支援にも広がっていくという懸念が拭いきれない。ケアプランの全面的な有料化は絶対に阻止すべきだ。


厚生労働省は今国会で、居宅介護支援での利用者負担の導入を実施する予定はないと明示的に強調して説明した。入所施設に形態が近い住宅型ホームに特化した「登録施設介護支援」を新設し、既存の居宅介護支援と明確に線を引いたことも理解できる。


ただし、3年後や6年後はどうだろうか。介護保険の財政は一段と厳しくなり、政策の担当者も入れ替わっていく。ケアプランの全面的な有料化を目指す動きが再び生じることも、やはりあり得ないとは言い切れない。財務省の審議会が6月26日に提言を発表しているが、財政当局もまだ諦めていないように見える。


今回の「登録施設介護支援」の創設は、将来的にケアプランを全面的に有料化する道筋となってしまうのではないだろうか。こうした流れを止めるため、業界は引き続き反対意見を一丸となって主張していくべきだ。居宅介護支援への利用者負担の導入を目指す議論がやがて再燃する可能性を、今からしっかり考えておく必要がある。


最後に、住宅型ホームの「囲い込み」の対策に触れたい。「登録施設介護支援」の創設は前進だと評価したいが、施策としてはまだ中途半端と言わざるを得ない。


より実効性を持たせるため、居宅介護支援や訪問介護、通所介護、訪問看護などの同一建物減算を一段と強化すべきだ。来年度の介護報酬改定をめぐる議論で、さらに踏み込んだ対策を講じることを国に期待したい。


Access Ranking
人気記事
介護ニュースJoint